インドネシア入国手続き、事前のPCR検査が不要に
(インドネシア)
ジャカルタ発
2022年05月31日
インドネシアの新型コロナウイルス対応タスクフォースは5月18日、新型コロナウイルスのパンデミック時の海外旅行の保健プロトコルに関する通達2022年第19号を発出した。これまで入国時に求めていた、出発前のPCR検査による陰性証明書の提示を同日から不要とした。
これまでにインドネシアはワクチン接種完了者に対して入国時の隔離を求めないなど、入国手続きの正常化を進めてきた(2022年5月6日記事参照)。今回の通達により、事前のPCR検査不要となったため、外国人が入国時に必要な書類・対応は、(1)政府指定アプリ「PeduliLindungi」(プドゥリリンドゥギ)のダウンロード、(2)ワクチン接種証明書、(3)海外医療保険加入書(新型コロナウイルス感染症の場合に、治療費や緊急移送が必要になった際の経費が補償される内容のもの)の提示の3点となった。なお、ワクチン接種証明書についてはこれまでと変わらず、出発の少なくとも14日前までに2回目のワクチン接種を受けたことを示すものとした。
6~17歳の者、外交許可証などの保持者、限定滞在許可証(KITAS)または永住許可証(KITAP)保持者で、ワクチンを受けていない外国人旅行者は、到着時に空港で行われるRT-PCR検査で陰性の結果が出た後、または2回目のRT-PCR検査で陰性の結果が出た後に、検疫所でワクチン接種を受けられる。
なお、ワクチン接種証明書の提示義務を免除されるのは以下の場合だ。
- 大臣レベル以上の外国公務員の公的/国家訪問に関連する外交ビザ・公用ビザを保持している外国人旅行者、厳格な健康プロトコルを実施しながら相互主義の原則に従ってインドネシアに入国する外国人旅行者。
- ワクチン接種を受けておらず、国際線でインドネシア領外への旅行を続けるために国内旅行を予定している外国人旅行者は、輸送中に空港エリアを離れない場合に限り、ワクチン接種証明書の提示は不要。ただし、地元の港湾保健局(KKP)によって国内旅行が許可されていることと、出発都市から目的国への最終目的地までの航空券のスケジュールを示す必要がある。
- 18歳未満の旅行者
- 新型コロナ感染歴があり、出発国の公立病院または保健当局が発行する回復証明書を提示する旅行者
- ワクチンを接種できないような特別な健康状態、または併存疾患を伴う旅行者。ただし、出発国の公立病院が発行する、ワクチンを接種できないことを示す診断書を提示する必要がある。
(尾崎航)
(インドネシア)
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