中国で進む原子力発電所の建設、浙江省三門で新たな原子炉建設に着工

(中国)

中国北アジア課

2022年06月29日

中国核工業集団は6月28日、浙江省台州市の三門原子力発電所で第2期プロジェクトの建設工事が開始したと発表した。中国では、エネルギー安全保障の強化、二酸化炭素排出の削減に向けた対応策の1つとして、原子力発電所の建設が進められている。

発表によれば、三門原子力発電所の建設プロジェクトは全3期に分かれ、計6基の建設が計画されている。うち、第1期の1~2号基は2018年に稼働済みで、第2期では3~4号基が建設される。第2期完成時の年間発電量は400億キロワット時に達する予定で、年間3,000万トンの二酸化炭素排出量の削減分に相当するとしている。

同第2期プロジェクトは、2022年4月20日の国務院常務委員会において、エネルギー供給保障の強化に向けた施策の1つとして、山東省の海陽原子力発電所(2021年11月26日記事参照)、広東省の陸豊原子力発電所での新たな原子炉の建設とともに許可されていた。

原子力発電の強化は、中国政府の中期計画にも盛り込まれている。中国の国家発展改革委員会と国家エネルギー局が3月22日に発表した「『第14次5カ年(2021~2025年)規画』期間の現代エネルギーシステム規画」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(文書は1月29日付)では、2025年までに風力、太陽光、水力、原子力発電の非化石燃料エネルギーの比率をエネルギー消費量ベースで20%前後、発電量で39%前後とするなどの目標を示している(2022年3月31日記事参照)。うち、原子力発電については、原子力発電設備容量を2020年時点の5,000万キロワットから2025年までに7,000万キロワット前後に引き上げると明記。安全性の確保を前提として、沿海部の原子力発電建設プロジェクトについて、秩序ある方法で積極的に進め、建設のペースを安定的に維持し、新規プロジェクトを合理的に配置・計画するとしている。

中国の原子炉数は世界3位、建設中・計画中では世界最多

一般社団法人日本原子力産業協会が2022年5月25日に公表したデータによれば、世界における運転可能な原子炉数(2022年1月1日時点)のうち、中国は51基を有し、米国(93基)、フランス(56基)に次ぐ3位となっている。他方で、建設中の原子炉と計画中の原子炉は中国がそれぞれ19基、24基といずれも最多。順調に建設が進められた場合、中国の原子炉数は世界最多の米国と同規模となることが見込まれる。

(小林伶)

(中国)

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