ジェトロ、「ビバ・テクノロジー」で4年ぶりにリアルの日本ブース設置

(フランス、日本)

パリ発

2022年06月23日

欧州最大のオープン・イノベーション・イベント「ビバ・テクノロジー2022外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」がフランス・パリで6月15~18日に開催され、ジェトロは4年ぶりに日本ブースをリアル出展した。

同イベントはリアルとオンラインのハイブリッドで開催され、会期の4日間を通じ世界中から約9万1,000人がリアル参加したほか、オンラインのブースやカンファレンスには30万人が参加外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

同イベントには、ヘルステックや人工知能(AI)、スポーツエンターテインメントなどの分野で国内外から注目されている日本発スタートアップ11社が欧州の投資家やビジネスパートナー探しを目的に日本から参加した。

サステナビリティーをテーマにスタートアップピッチコンテスト実施

ジェトロは会期3日目の17日に「Scale Globally -Japan×France Startups Pitch」と題し、来場する投資家に向けてサステナビリティーを共通テーマに、日本とフランスの選抜スタートアップ各3社の計6社が交互にピッチを行うコンテストを実施PDFファイル(154KB)した。

日本の登壇者は日本ブース出展企業から選抜された。フランスの登壇者は2021年の同ビバ・テクノロジーでジェトロが「Japan Challenge for Society 5.0」と題して実施した海外スタートアップ発掘コンテスト(2021年6月24日記事参照)で300近い応募者から受賞したフランス企業(プレスリリース参照)。ピッチコンテストの外部審査員として、両国のベンチャーキャピタル(VC)とコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)から4人を招いた。日本はファーメンステーション外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる研究開発型スタートアップ)、フランスはインセクト(Ynsect外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、自然昆虫タンパク質を栄養価の高い食材へ転換、肥料・飼料を生産する技術の開発)がそれぞれ優勝した。

ファーメンステーションは今回、同社が開発する食品の残りかす(注)などから製造される化粧品原料のマーケティングや、欧州のパートナー探しを目的に、ビバ・テクノロジーに参加。同社最高経営責任者(CEO)の酒井里奈氏は「EUにはサステナブル、アップサイクル、食品の残りの活用に強い共感があり、弊社にとってビジネス機会があると感じた」と話した。

また、ビバ・テクノロジーに参加したことにより、「当社のアップサイクル原料ビジネスの新たな事業展開の可能性が生まれそう」と、今後に向けた期待感を示した。

写真 来場者でにぎわうジャパンブース(ジェトロ撮影)

来場者でにぎわうジャパンブース(ジェトロ撮影)

写真 日仏スタートアップピッチコンテストの様子(ジェトロ撮影)

日仏スタートアップピッチコンテストの様子(ジェトロ撮影)

(注)食品の残りかすとは、調理・加工過程で出たごみや食べ残し、売れ残りなどの食品廃棄物を指す。

(遠藤朋美)

(フランス、日本)

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