5月のインフレ率は前年同月比12.8%、15年来の高水準を記録

(ラオス)

ビエンチャン発

2022年06月15日

ラオス計画投資省統計センターが発表した5月の消費者物価指数報告書によると、同月のインフレ率は前年同月比12.8%で、過去15年間で最も高い水準となった。前月比でみても3.2%となり、急速に物価が上昇している。

同報告書は、高いインフレ率はロシアのウクライナ侵攻などに影響を受けた石油価格の上昇や、現地通貨キープ安(注)の進行が原因で、これがあらゆる商品・サービスの価格や生産コストを押し上げていると分析している。

家計の消費支出分類項目別(12分野)にみると、総じて2桁増の物価上昇がみられた。最も高かったのは「交通・輸送」で、上昇率は前年同月比34.5%に達した。うちガソリン価格が96.2%増と際立っている。ラオスでは、5月上旬から首都圏でガソリン供給不足が顕在化し、社会問題となっている(2022年5月12日記事参照)。また、自動車が34%増、二輪車が23.5%増となった。12分野のうち2番目に高かったのは「その他の商品・サービス」(20.6%増)で、うち金は48.5%増だった。「食料・飲料」は8.2%増で、中でも植物油が86.5%増、加工食品が29.1%増となった。「健康・医療」も13.0%増で、うち医薬品が12.4%増、治療費が17.3%増だった。

これらの物価上昇は生活や企業活動に大きな影響を与えている。現地日系企業によると、従業員から賃金引き上げ要望が強まっており、通勤手当を上乗せするなどの対応を取り始めている。また、現在の最低賃金は2018年に制定された110万キープ(約1万120円、1キープ=約0.0092円)だが、労働社会福祉省、労働組合連盟、ラオス商工会議所が3者協議で引き上げを検討している。

(注)5月31日の市中レートは1ドル=1万6,551キープで、1年前の1ドル=1万310キープと比較すると、キープの対ドル相場は37.7%下落。1カ月前の4月30日のレート1ドル=1万4,020キープと比較しても15.3%下落している。6月8日現在はさらに1ドル=1万8,200キープまで下落している。

(山田健一郎)

(ラオス)

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