5月の自動車部門、生産、販売、輸出の全てで前年同月比プラス

(メキシコ)

米州課

2022年06月15日

メキシコの国立統計地理情報院(INEGI)は6月6日、5月の自動車統計(大型バス・トラックを除く)を発表した(添付資料表参照)。

5月の生産台数は27万5,436台で、前年同月比15.2%増を記録した。生産台数の内訳をメーカー別にみると、ゼネラルモーターズ(GM)が5万6,638台の28.5%増、クライスラー(Chrysler)が3万6,602台で28.8%増、フォルクスワーゲン(VW)が2万8,556台の40.8%増と、前年同月比での増産が目立った。日本メーカーでは、日産自動車が3万7,772台の12.6%減、トヨタが2万7,463台の45.3%増、マツダが7,075台の31.8%減、ホンダが3,274台の69.0%減と、トヨタを除くと軒並み減産した。

国内販売台数は9万1,215台、前年同月比5.2%増で、2021年8月以来の前年同月比プラスを記録した。特にモーターネーション(MOTORNATION、注)(5.2倍)、MG(4.2倍)、安徽江淮汽車(JAC)(3.1倍)などの中国企業の国内販売台数増加が目立った。

輸出台数は24万4,643台、前年同月比1.1%増で、3カ月連続でプラス値を記録した。INEGIによると、5月の対米輸出台数は18万7,626台で前年同月比3.4%増加した。前年に比べ縮小している米国の自動車市場の5月単月でみると、米国の主要輸入相手国の中でメキシコからが唯一、前年同月比増加した。

しかし、メキシコ自動車工業会(AMIA)のファウスト・クエバス会長は、5月の指標は良好だったが、自動車産業はいまだ回復していないとし、「現在も半導体の供給や米国市場の縮小などの問題に直面している」と述べた。(「エル・エコノミスタ」紙6月6日)。

(注)北京汽車(BAIC)、江鈴汽車(JMC)、長安汽車(CHANGAN)の自動車を販売。

(小西健友)

(メキシコ)

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