クボタ、米ジョージア州でトラクタ用作業機器の生産拠点を新設、既存工場と合わせて生産能力を倍増

(米国、日本)

アトランタ発

2022年06月07日

農業機械メーカーのクボタは6月1日、米国ジョージア州ゲインズビルに約180億円を投じて新工場を建設し、トラクタに装着する作業機器(インプルメント)の生産能力を増強すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2022年内に着工し、2024年8月に稼働する予定。既存工場と新工場でインプルメントの年間生産能力を10万台から21万台に引き上げ、北米市場での需要増加に応える。新工場では500人以上の雇用を見込んでいる。

インプルメントとは、土や牧草などの運搬に使用されるフロントローダや、掘削に使用されるバックホーなど、トラクタに装着して用いる作業機器。同社は工場の新設の背景について、「新型コロナ禍」における郊外移住の加速などを背景に米国内ではトラクタの需要が旺盛で、それに伴いインプルメントの需要も拡大し、既存工場の生産能力を上回る状況にあると説明している。北米では、トラクタにインプルメントを装着して販売されることが多く、特にフロントローダの装着率は9割を超えているという。

クボタは2022年4月、同じく同州ゲインズビルにR&D拠点を新設したばかり(2022年4月15日記事参照)。クボタノースアメリカの花田晋吾社長は「今回の投資は、ゲインズビルでの研究開発拠点の新設に続くもの。これらはいずれも、あらゆる事業領域で業務効率を改善し、優れた生産を実現するという、ディーラーや顧客に対するわれわれのコミットメントを強く示すものであり、今、当社はかつてないほどの成長を遂げている」と述べている。

クボタの拡張投資について、ジョージア州のパット・ウィルソン商務長官は「クボタのような優れたパートナーが、ジョージア州で事業を拡大し続けていることを誇りに思う」と歓迎している。

(高橋卓也)

(米国、日本)

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