アルバニージー首相、新内閣の閣僚名簿を発表

(オーストラリア)

シドニー発

2022年06月07日

オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は5月31日、新内閣の閣僚名簿を発表した(添付資料表参照)。5月21日に実施された連邦議会総選挙で勝利を収め(2022年5月23日記事参照)、9年ぶりの政権交代を果たした労働党によるアルバニージー内閣が始動した。

先に任命されていた主要閣僚(リチャード・マールズ副首相、ペニー・ウォン外務相、ジム・チャルマーズ財務相、ケイティ・ギャラハー財政相)のほか、貿易・観光相にはドン・ファレル氏、産業・科学相にはエド・ヒュージック氏、資源・豪北部担当相にはマデレイン・キング氏が就任した。なお、23人の閣僚(閣外大臣を除く)のうち、女性が10人起用された。

また、アルバニージー首相は6月1日、連邦政府の組織改革を発表した。雇用や技能訓練の課題に対処するため、新たに雇用・労使関係省を設立するほか、気候変動・エネルギー・環境・水資源省を設立し、雇用を創出しながら気候変動やエネルギーの課題に対処し、環境保護を実現するとした。また、アルバニージー政権の主要政策を反映して、保健省は保健・高齢者介護省に改称され、インフラ・運輸・地方開発・通信省はインフラ・交通・地方開発・通信・芸術省となった。さらに、予算省がデジタルトランスフォーメーション庁を含むデータ関連政策や規制緩和を所管するほか、内務省が国家復興レジリエンス庁を含む自然災害への対応を担当するとした。一方、連邦警察を含む刑法の執行や政策については、内務省から法務省に移管するとした。新たな組織は2022年7月1日から始動する。

なお、連邦議会総選挙の開票作業はいまだ続いているものの、下院151議席のうち労働党が過半数を上回る77議席を獲得する見込みとなっている。

(住裕美)

(オーストラリア)

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