連邦総選挙、野党・労働党の勝利で9年ぶりに政権交代

(オーストラリア)

シドニー発

2022年05月23日

オーストラリアで5月21日、連邦議会総選挙が実施された(2022年4月12日記事参照)。公共放送ABCによると、下院151議席のうち労働党が72議席、保守連合(自由党、国民党)が52議席、その他(緑の党、ワンネーション党、ユナイテッド・オーストラリア党、無所属など)が15議席を確保する見込みとなっている(5月23日正午現在)。単独で過半数(76議席)を獲得できるかは不明だが、労働党の勝利は確実となり、2013年以来9年ぶりの政権交代が実現した。

労働党のアンソニー・アルバニージー党首は5月23日、オーストラリア総督による認証式を経て、第31代首相に正式に就任した。主要閣僚も任命され、副首相にリチャード・マールズ氏、外務相にペニー・ウォン氏、財務相にジム・チャルマーズ氏、金融相兼司法長官にケイティ・ギャラハー氏が就任した。

労働党は医療システムの強化、雇用創出や労働条件の改善、子育て支援、国内製造業の強化などを公約に掲げているほか、インフレ率に応じて最低賃金を引き上げる方針を示している。対外政策では、モリソン政権によって締結された米・英・オーストラリアによる安全保障協力の枠組み「AUKUS」を支持しており、5月24日に日本で開催されるクアッド(QUAD)首脳会議にも出席する予定。気候変動問題では、モリソン政権と同様に2050年までのネットゼロを目指しているほか、2030年までに温室効果ガス排出量を43%削減することを目標に掲げている。

一方、スコット・モリソン前首相は5月21日夜の記者会見において、敗北の責任を取り、自由党党首を辞任する意向を表明した。

(住裕美)

(オーストラリア)

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