バイデン米政権、キーウでの在ウクライナ大使館業務を再開

(米国、ウクライナ、ロシア)

ニューヨーク発

2022年05月19日

米国国務省は5月18日、在ウクライナ大使館業務を同国首都のキーウ(キエフ)で再開すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

米国は、ロシアがウクライナに侵攻する直前の2月14日、大使館を同国西部のリビウに移転させると発表していた(2022年2月15日記事参照)。その後、侵攻が始まった2月24日にはウクライナ国内での大使館業務を停止し、中核的な機能のみポーランドに移転させていたが、約3カ月ぶりにキーウでの大使館業務が再開する。

アントニー・ブリンケン国務長官は声明で、大使館の業務を停止する際もウクライナの主権と領土の一体性に対するコミットメントを強調して、支援の継続を約束し、キーウでの大使館再開に向けた活動を着手していたとした。その上で、「ついにその日が来た。本日、われわれは正式にキーウの米国大使館の業務を再開する。われわれの支援を受けたウクライナの人々は、ロシアによる非道徳的な侵攻から国土を守った。その結果、星条旗が再び大使館ではためくことになった」とし、ウクライナへの支援を継続すると強調した。

ジョー・バイデン大統領は4月24日、約3年間空席だった駐ウクライナ大使に、駐スロバキア大使を務めていたブリジット・ブリンク氏を指名している(2022年4月26日記事参照)。上院外交委員会は5月18日に、同氏の大使指名を全会一致で承認した。近く、上院本会議でも承認される見込みだ(ロイター5月18日)。現在は、クリスティーナ・クビエン氏が臨時代理大使を務めている。

(磯部真一) 

(米国、ウクライナ、ロシア)

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