米国務省、在ウクライナ米国大使館を西部リビウに移転

(米国、ウクライナ、ロシア)

ニューヨーク発

2022年02月15日

米国国務省のアントニー・ブリンケン長官は2月14日、ロシアがウクライナとの国境沿いでの軍備増強を進めている事態を受けて、在ウクライナ米国大使館を首都キエフから同国西部のリビウに一時的に移転する作業を進めていると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

ブリンケン長官は、今回の決定は大使館員の安全確保が唯一の理由としており、ウクライナに滞在している米国人も直ちに国外退去するよう呼び掛けた。一方、今回の予防措置がウクライナに対する支援またはコミットメントを下げることはなく、「ウクライナの主権と領土の統一性に対する米国のコミットメントは揺るぎない」としている。米国のジョー・バイデン大統領も前日の2月13日、緊迫するウクライナ情勢をめぐり、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領と電話会談を行い、同じメッセージを強調した。

また、ホワイトハウスが公表した会談要旨外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、バイデン大統領は、ロシアがウクライナに対してこれ以上の侵略行為に及んだ場合には、米国は同盟・友好国とともに迅速かつ断固として対応するとした。両首脳は、ロシアによるウクライナとの国境沿いへの軍隊の派遣に対して、外交および抑止力の追求を継続することの重要性についても合意したとしている。

バイデン政権は2月11日以降、ウクライナ情勢に対する警戒感を高めている。ジェイク・サリバン安全保障担当大統領補佐官は2月11日、ロシアによるウクライナ侵攻が中国・北京で行われている冬季オリンピックが閉会する2月20日より前に起こり得るとの見通しを示し、ウクライナに滞在する米国人に対して24~48時間以内に退去するよう呼び掛けた。国務省も翌12日に、在ウクライナ大使館員のほとんどを退去させる指示を出すとともに、ウクライナへの渡航注意レベルを最大の4(渡航を中止せよ)に引き上げ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、13日には、在ウクライナ大使館における領事サービスの提供を停止している。

このような中、バイデン大統領は2月12日に、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と電話会談を行ったが、事態の打開にはつながらなかったもようだ(2022年2月15日記事参照)。ホワイトハウス公表の会談要旨外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、バイデン大統領はプーチン大統領に対して、外交を続ける用意があると同時に、同盟・友好国と足並みをそろえて異なるシナリオも用意していると強力な制裁の発動を示唆している。

(磯部真一)

(米国、ウクライナ、ロシア)

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