世論調査では、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を「支持しない」が88%

(ブラジル、ロシア、ウクライナ)

サンパウロ発

2022年05月18日

ブラジルの調査会社IPECは4月29日、ウクライナ情勢に関する世論調査結果を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。調査実施時期は3月31日から4月4日まで。回答者は全国の16歳以上の男女2,000人。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻については、「支持しない」(88%)、「支持する」(4%)、「どちらでもない」(3%)、「わからない」(5%)との回答だった。

ブラジル国内の一部の閣僚からは、この世論調査結果に沿う発言も確認できる。パウロ・ゲデス経済相は4月19日、米戦略国際問題研究所(CSIS)で行われたウェビナー「変化の時代におけるブラジル経済の未来」の中で、「われわれブラジル人は21世紀に戦争へ踏み切ることは不条理と考える。ブラジルは戦争を非難する」と強調した。また、「戦争において経済制裁は一つの文明的な手段。ただ、ブラジルの憲法では、国連が認める経済制裁でなければ発動できない制約がある。ブラジルは戦争に対しても経済制裁に対しても反対する」と述べている(注1)。

ブラジル政府は2月25日、国連安全保障理事会でのロシアによるウクライナ侵攻を非難する決議案の採択で、賛成票を投じた。また、3月2日に国連総会の緊急特別会合で行われた、ロシアに対して軍事行動の即時停止を求める決議案にも賛成票を投じた。

その他、本調査では、「ロシアのウクライナへの軍事侵攻に対するブラジル政府の対応」の設問について、「中立を保つべき」(68%)、「反対すべき」(19%)、「支持すべき」(8%)、「わからない」(4%)との回答だった(注2)。「ウクライナ情勢によるブラジル経済への影響」の設問には、「大きく影響する」(78%)、「あまり影響しない」(15%)、「影響しない」(4%)、「わからない」(3%)との回答だった(注3)。

(注1)4月19日付BBCブラジルによれば、「経済制裁を課せられるかどうか」は、ブラジル憲法に照らし合わせると解釈が複数あり、ゲデス経済相による発言は一つの解釈となっている。

(注2)ジャイール・ボルソナーロ大統領は、ウクライナおよびロシアとの関係について、3月3日のソーシャルメディアのライブ放送で「ブラジルはバランスの取れた立場を維持する。この問題をブラジル単独で解決することは難しいが、可能な限り平和のために尽力する」と述べている(2022年3月8日記事参照)。

(注3)経済省傘下の応用経済研究所(IPEA)は4月28日、報告書を発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)し、ロシアは小麦、ウクライナは小麦およびトウモロコシの輸出国であるため、(ウクライナ情勢の影響により同国から世界への小麦やトウモロコシの供給力が低下し)ブラジル国内で穀物等の価格が上昇したことを示した。本報告書ではまた、2022年第1四半期のブラジル国内での小麦価格は、前年比18.9%上昇したことも示している。

(エルナニ・オダ)

(ブラジル、ロシア、ウクライナ)

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