大統領選は6月に決選投票へ、左派ペトロ氏首位

(コロンビア)

ボゴタ発

2022年05月31日

コロンビアで5月29日、大統領選挙が行われた。選挙管理委員会によると、開票率99.99%時点で左派のグスタボ・ペトロ氏(注)が得票率40.32%(852万7,768票)で首位、次いで、独立系で実業家のロドルフォ・エルナンデス氏が28.15%(595万3,209票)を獲得し、6月19日の決選投票へ進むこととなった。中道右派のフェデリコ・グティエレス氏は23.91%(505万8,010票)にとどまり、コロンビアで20年続いた中道政治に対する支持の後退が鮮明となった。グティエレス氏は29日、決選投票でエルナンデス氏を支持すると表明した。得票率4位のセルヒオ・ファハルド氏も、エルナンデス氏への支持について連合内で協議することを明かしている。

エルナンデス氏はサンタンデール県出身の77歳。20代で建設会社を興し、実業家として多くの住宅プロジェクトを牽引した。2016~2019年にブカラマンガ市長を務めた。大統領選の公約で、付加価値税の19%から10%への引き下げ、代替エネルギーへの投資強化、国内生産している産品の輸入禁止、ベネズエラとの外交関係再開、アフリカやアジア大洋州との関係強化などを掲げている。

世論調査では、ペトロ氏、グティエレス氏に次いで、エルナンデス氏は3位をキープしてきたが、伝統的な政治を拒否し、左派政権へも抵抗を感じる層を取り込み、直近の調査で支持を大きく伸ばしていた。

(注)ペトロ氏の略歴や公約は2022年5月19日記事参照

(茗荷谷奏)

(コロンビア)

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