在中米国企業アンケート、過半数がサプライチェーンの混乱が継続と回答

(中国、米国)

北京発

2022年05月16日

在中国米国企業などが加入する中国米国商会は5月9日、新型コロナウイルスの影響に関する調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。同調査は4月29日から5月5日にかけて同商会が実施した会員アンケートの結果を取りまとめたもので、中国米国商会と上海米国商会が4月1日に発表した前回アンケート(2022年4月7日記事参照)と同じ設問のほか、上海における新型コロナウイルスへの対応とその影響についての新規設問から構成されている(注1)。

アンケートによれば、最近当局によって打ち出されたサプライチェーン安定化を目的とする政策措置の自社事業再開に対する効果について、回答企業の33%(上海市に限定すると39%)は「自社事業は少し再開したが、サプライチェーンの混乱は大部分において継続している」と回答した。次いで23%が「政策効果はなく進展はない、国内サプライチェーンの混乱による自社事業への影響は依然非常に大きい」と、20%が「自社事業は一定程度再開し、サプライチェーンの状況にも改善がみられる」と回答した。

また、「操業を部分的に再開している場合、現段階における最大の課題は何か」との質問(複数回答)に対しては、50%(上海市に限定すると53%)が「サプライチェーンの混乱」を挙げた。続いて44%が「必要な従業員の不足」を、42%が「製造業の操業実態と市の新型コロナ予防抑制措置の間の矛盾した規制」を挙げた。「現時点において操業再開できていない」との回答も11%(上海市限定では15%)あった。

過半数の企業の外国人材が中国にとどまるか帰国するかを再考

このほか、中国の「ダイナミック・ゼロコロナ」、特に最近の上海とその周辺都市における防疫対応が自社の外国人社員に及ぼしている影響について、「外国人材が中国赴任を希望しない傾向が非常に強まっている、また(あるいは)、現在中国に滞在している外国人材は、中国にとどまるか、あるいは本国に帰国するかを真剣に再考している」との回答が37%で最多となった。次いで「外国人人材が中国赴任を希望しない傾向がやや強まっている、また(あるいは)、現在中国に滞在している外国人人材は、中国に留まるか、あるいは本国に帰国するかを多少再考している」との回答が25%だった。

なお、感染拡大が中国への投資計画に与える影響については、「投資を遅らせる」が26%(前回から3ポイント下落)、「投資を減らす」が同じく26%(同9ポイント上昇)だった(注2)。

(注1)今回のアンケートは中国で事業展開する121の会員企業・団体から回答を得たもの(前回の回答数は167)。また、アンケートによると、回答企業・団体は以下の4業種に分類されている。

  1. 消費者向け産業(32社):消費財、教育、医療サービス、ホテル・旅行・娯楽、メディア・エンターテインメント、小売り・流通。
  2. 資源・工業(28社):農業、自動車・車両、機械、設備、システム・コントロール、石油・天然ガス、エネルギー、その他の工業分野(化学品、鉱業、製紙・包装など)。
  3. 企業向けサービス業(22社):金融サービス(銀行、保険など)、投資(プライベートエクイティ、ベンチャーキャピタルなど)、不動産・開発、運輸・物流、その他サービス(法律、人的資源、会計、マーケティング、広告・PR、調査、コンサルティングなど)。
  4. 技術・研究開発業(33社):航空宇宙、医療製品(製薬、医療機器など)、テクノロジー・電気通信(ハードウエア、サービス)。

このほか、6企業・団体はその他として分類されている。

(注2)同設問に対する回答としては、「まだ決定していない、あるいは予測するには時期尚早」が44%(前回より14ポイント上昇)で最多だった。

(小宮昇平)

(中国、米国)

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