日アフリカ官民経済フォーラム本会合を開催

(アフリカ、日本)

中東アフリカ課

2022年05月24日

ジェトロは5月3日、ケニア・ナイロビで、経済産業省、ケニア政府と共同で、第2回日アフリカ官民経済フォーラムの本会合を開催した。フォーラムは分科会と本会合で構成し、2021年12月に分科会は完全オンラインで開催(2022年1月11日付地域・分析レポート)したものの、新型コロナウイルス感染状況の悪化により、本会合は延期となっていた。

同フォーラムは、2016年にナイロビで開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD6)で安倍晋三首相(当時)が設置を表明したもので、日本とアフリカの民間企業の協力とアフリカでの日本企業のビジネス活動促進を目的として、日アフリカ双方の官民ハイレベルが参加して行われるフォーラム。2018年に南アフリカ共和国で開催し、今回が2回目の開催となった。

日本から細田健一・経済産業副大臣と鈴木貴子・外務副大臣、信谷和重ジェトロ副理事長、開催国ケニアからはマイナ産業化・貿易・企業開発長官、日本の経済界代表から、加留部淳・経団連サブサハラ委員長、岩井睦雄・経済同友会アフリカPT委員長らが出席した。アフリカ各国から8人の閣僚級も含めて16カ国、日・アフリカ双方から合計約250人が参加した。

議長を務めた細田経産副大臣は、2021年12月にオンライン開催した分科会の成果と課題を踏まえ、日アフリカ経済関係強化の施策として、日本企業と現地企業などの連携による社会課題解決型ビジネスプロジェクト組成を支援する「J-Partnership」、日本企業とアフリカのスタートアップ企業の協業を促進するプラットフォーム「J-Bridge」、産業人材育成強化、アフリカの金融機関とのさらなる連携強化などを表明した。

今回のフォーラムは、日本にとって、新型コロナウイルスまん延後、初となるアフリカでの大規模イベント開催だった。日本からも多くのビジネスマンがこのためにケニアに足を運ぶなど、引き続き日本企業のアフリカに対する関心の高さがうかがえた。また、ケニアの多くのビジネスマンも参加し、登壇したアフリカ政府高官らは一様に日本との経済強化への高い関心を示すなど、2022年8月に開催を予定している第8回アフリカ開発会議(TICAD8)に向けて、両国の経済関係強化に向けた機運醸成の機会となった。

(佐藤丈治)

(アフリカ、日本)

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