政府が新たな規制措置を公表

(タイ)

バンコク発

2022年05月11日

タイ政府の新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)は4月29日、非常事態令第9条に基づく新たな措置(決定第44号)を公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、同日の官報で公示し、5月1日から発効した。本規制措置を講じる理由として、タイ国内では、新型コロナウイルスに感染し重症化する患者が減少している。新型コロナスワクチンのブースター接種も着実に進み、医療体制も病床に余裕があるなど十分な状況にある。入国者の一部に感染者がみられるものの、感染者数は少なく、制御可能な状況にある。タイ政府は、医療体制と経済活性化のバランスをとりつつ、新型コロナウイルス感染拡大前の状況に戻すべく緩和措置を講ずるとした。

決定第44号の主なポイントは以下のとおり。

  1. 管理区域の再指定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます:特に感染拡大が懸念される「厳格最高管理区域(ダークレッドゾーン)」および「最高管理区域(レッドゾーン)」ならびに「管理区域(オレンジゾーン)」に指定された都県はなし。中部チャチュンサオ県を含む65県を「高度監視地域(イエローゾーン)」、バンコク都を含む28都県は、観光開国パイロットエリアとして「ブルーゾーン」に指定(2021年10月27日記事参照)。
  2. 飲食店でのアルコール飲料の消費と提供:イエローゾーンおよびグリーンゾーンにおいては、保健省や観光省などから認証を受けた施設に限り、午後12時まで認める。
  3. その他各管理区域の規制内容:決定第37号および決定第42号の内容を引き続き適用(2021年11月2日記事および2022年1月25日記事参照)。なお、在宅勤務については、引き続き適切に実施の検討を要請する。
  4. 入国者の分類変更:(1)ワクチン接種完了者、(2)「ワクチン未接種者またはワクチンを規定回数接種していない者、(3)タイ政府が入国を認めた者、の3分類に簡素化する。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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