オミクロン株の特徴を踏まえ、具体的な感染拡大防止策は調整

(中国)

中国北アジア課

2022年05月19日

上海市における長期間の封鎖管理なども含め(2022年4月15日付地域・分析レポート2022年5月11日付地域・分析レポート参照)、オミクロン株の感染拡大により、中国各地域において、新型コロナウイルスの感染拡大から収束までの期間が長期化する傾向が強まっている(2022年4月1日記事参照)。

中国政府は、「動態(ダイナミック)ゼロコロナ」政策(注1)を引き続き堅持することを重ねて強調しているが、オミクロン株の感染拡大を踏まえ、具体的な対応については調整を図っている。国家衛生健康委員会新型コロナウイルス社区感染防止専門家グループの呉浩グループ長は5月13日、国務院新型コロナウイルス防疫メカニズムの記者会見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにおいて「オミクロン株を通じた感染は、これまでと特徴が異なり、感染スピードが速く、潜伏期間が短く、(無症状感染者が多いなど)隠匿性が強いといった特徴がある」と指摘したうえで、オミクロン株の特徴を踏まえ、対応を以下のとおり調整していることを説明した。

  1. オミクロン株の新たな特徴を踏まえ、「封控区」「管控区」「防范区」(注2)の振り分けスピードをさらに速め、集中隔離期間を短縮。北京市では濃厚接触者の集中隔離期間を14日間から10日間に短縮。
  2. 臨時的な管理コントール措置を実施し、速やかな管理、速やかな(PCR)検査を通じ、リスクの区域外への拡大を防止。リスクがなくなった場合は速やかに措置を解除。各地域における(感染)状況の相違性を踏まえ、感染防止対策・措置も不断に最適化。
  3. PCR検査場所を合理的に配置。都市部では徒歩15分以内の地点に検査場所を設置。
  4. 郷鎮衛生院、社区の衛生サービスセンター、発熱診療実施の医療機関、薬局などの「モニタリング拠点」としての役割を機能させ、多くの場所を通じたモニタリング体制を構築、異常な状況が生じた場合は素早く発見し処理する。

(注1)中国国内の「感染者の発生をゼロにする」ものではなく、感染者の能動的かつ迅速な発見を行い、感染者に対して速やかに疫学的調査、診断、隔離、治療を行い、コミュニティー(社区)で持続的に感染が広がることを防ぐという防疫戦略。

(注2)「封控区」「管控区」「防范区」の考え方は以下のとおり。具体的な日数については、地域によって異なる場合もあり得る。以下に上海市の例を示す。

  • 「封控区」:直近7日間に感染者が報告された小区(住宅エリア)。住民は7日間の封鎖管理、その後7日間の自宅健康管理下に置かれる。 封鎖管理期間中は住居から出ることができない。自宅健康管理期間中は住居から出られる一方、小区を出ることはできない。
  • 「管控区」:直近7日間に感染者が報告されていない小区。住民は7日間の自宅健康管理となり、小区を出ることはできない。
  • 「防范区」:直近14日間に感染者が報告されていない小区。行政区域内(街道、鎮)での適切な活動は可能。「封控区」「管控区」への移動は避ける。

(中井邦尚)

(中国)

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