世界銀行の支援で無収水対策、機器調達に12億円超

(エチオピア、日本、トルコ、EU)

アディスアベバ発

2022年05月16日

エチオピアの水・エネルギー省は4月8日、世界銀行から資金協力を得て、地方22都市での水供給管理の向上のために、超音波水道メーターなどを調達する契約を締結したと公表した。同省によれば、契約総額は4億8,200万ブル(約12億500万円、1ブル=約2.5円)。当地では、供給される水の35~40%が漏水などで無収水となっている。

当地の報道によると、契約は2件にわかれている(「フォーチュン」紙4月10日)。2件の内の1つは、ジェトロが面談したアグラバット建設販売(2022年2月3日記事参照)で、超音波水道メーターを納入する案件だ。契約額は2億60万ブル(5億150万円)だという。ジェトロは、落札内定時点で同社からの連絡を受けて、2月にはジェトロメンバーズでもある日本計量機器工業連合会の協力を得たり、個別に超音波水量計を製造する日本企業に接触したりしたものの、日本からの輸出にはつながらなかった。日本では、水道メーターは羽根車式や電磁式などが普及している。企業が超音波水量計を製造していても水道用ではないことや、水道メーターは、計量法で検定有効期間が8年と定められているところ、今回の仕様書では、データ発信器部分に10年の電池寿命を求めていたことなどから、各社対応が難しかったとみられる。超音波水道メーターは日本国外での方が普及しており、海外メーカーに価格優位性があるのも大きな要因だ。結局、アグラバット建設販売は、トルコ企業の機器を採用して超音波水道メーターなど4万1,000台を納入するという。

もう1件の契約は、別の会社(G6 Trading)が漏水管理機器など3,500台超を納入する契約(2億8,290万ブル)で、納入する機械はスロバキア企業のものとされている。

国際機関が資金援助をする政府調達への参画は、外貨での代金支払いを見込めるために、エチオピアのようなアフリカの新興国全般で有用な市場参入手段とみられる。新興国で求められる適正な技術と価格を両立するには、一定以上の工業水準にある中東欧やトルコなどの企業への出資・連携を通じて、自社の製品群を拡充して政府調達への対応力を高めていくことを検討してもよいだろう。

(関隆夫)

(エチオピア、日本、トルコ、EU)

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