ラオスが入国規制を大幅に緩和、日本国籍保有者に対する15日以内のビザ免除を再開

(ラオス)

ビエンチャン発

2022年05月10日

ラオス政府は、2022年5月7日付「新型コロナ禍のラオス出入国措置と国内緩和措置の指示に関する首相府令(No.627/PMO)」に従い、5月9日より海外からの入国者に対する水際措置を大幅に緩和した。これにより、全ての国際国境を介して、出張や観光を目的とする入国が比較的簡易になる。ラオスへの入境に際してこれまで義務化されていた、専用ウェブサイト「Lao Green Pass」を通じたQRコードの取得や、医療保険の加入、出発前と入国後のRT-PCR検査(2022年3月25日記事参照)は廃止された。5月9日時点の情報に基づき、ジェトロが整理したところ、入国手続きや条件は次のとおりだ。

1.入国前に準備すべき書類・手続きなど

1.1 ビザについて

5月9日以降、在外ラオス大使館・領事館やE-Visa外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます経由でのビザ申請、および空港や陸路国境でのアライバルビザの発給が再開された。パスポートの残存有効期間が入国時に6カ月以上あることが必要。なお、日本国籍保有者は観光目的でも、ビジネス目的でも、15日以内の滞在であればビザの取得が免除される。また、30日以内の滞在であれば空港や陸路国境でアライバルビザを取得することも可能だ。

1.2 ワクチン接種証明書(注1)を保有しない場合

12歳以上の者(注2)で、新型コロナウイルスのワクチン接種が完了していないなどの理由でワクチン接種証明書を保有しない場合は、ラオスへの出発前48時間以内の抗原検査キット(ATK)での検査(注3)が必要。ラオス到着後の検査や隔離は不要だ。

1.3 ワクチン接種完了証明書を保有する場合

ワクチン接種が完了している場合は、ラオスへの入国前に、ワクチン接種証明書を用意する必要がある。出発前・入国後の検査や隔離は不要。

2.入国後の必要手続き・行動制限

入国後の手続きは特にない。空港や陸路国境到着後の移動を含め、あらゆる交通手段を使用することが可能だ。行動制限としては、マスクの常時着用、せっけんやアルコールを用いた手洗い・消毒、対人距離の確保などの、一般的な新型コロナ感染予防措置を取ることが義務付けられている。

3.留意点など

これまで入国に際して必要とされていた、新型コロナ感染症の治療費などをカバーする医療保険の加入義務は廃止された。ただし、感染時の治療費はすべて自己負担となることから、旅行保険などの加入を検討すべきだ。また、航空会社によっては、搭乗前のPCR検査陰性証明の提示義務など独自のルールを課している可能性があることから、事前に航空会社に問い合わせておく必要がある。

(注1)現時点におけるワクチン接種完了とは原則2回以上、ただしジョンソン・エンド・ジョンソン、スプートニク・ライトなどの1回で接種が完了するワクチンは1回でもよい(5月9日、ラオス外務省領事局に確認)。

(注2)12歳未満の子供については、ワクチン接種が完了していない場合でも、ATK検査は不要(5月9日、ラオス外務省領事局に確認)。

(注3)ATK検査については、出発地の病院が発行する陰性証明書が必要。今後、ラオス入国時にATK検査を実施できる体制を整える予定とのこと(5月9日、ラオス外務省領事局に確認)。

(山田健一郎)

(ラオス)

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