エジプトが輸入規則を改定、輸入先の工場や商標の事前登録を簡略化

(エジプト)

カイロ発

2022年04月11日

エジプト貿易産業省は3月31日、貿易産業令2022年195号において、輸入規制改定を公布した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。エジプトが特定の品目を輸入する際、輸入先の工場や商標の事前登録、船積み前検査の義務化を規定する貿易産業省令2016年43号(2016年3月2日記事参照貨物の船積前検査:エジプト向け輸出参照)の手続きが簡略化となる見込みだ。同法令は4月1日から施行された。

改定の対象品目は、自動車、家電、鉄鋼板、時計、玩具、トイレ浴槽、乳製品、菓子を含む飲料・食料、おむつや化粧品などの日用品などで、貿易産業省令2016年43号の対象品目に準ずる。

同法令により変更となるポイントは次のとおり。

  • 在外エジプト大使館・領事館での輸入規制申請も認める〔これまでは輸出入管理公社(GEOIC)のみが申請窓口〕。
  • 登録許可の管轄が輸出入管理公社の長官に移管。(これまでは貿易産業大臣が管轄)
  • 申請から15日以内に許可(もしくは不許可)を出すことを明記(これまでは申請から許可までの日数について規定がなく、登録手続きに時間がかかっていた)。

エジプトでは、輸入手続きの関連の新たな規則制定や改定が多く、2021年10月の通関システムのデジタル化(ACIシステム)や、2022年2月のLC(信用状)決済の義務化などの規則の導入においては、混乱が生じている。今回も手続きの一部の簡略化をうたっているが、新たな規則の導入のため、手続き遅延や規定・運用が変更になる可能性もある。最新情報や詳細については、「輸出入管理公社ウェブ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」など確認する必要がある。

(井澤壌士)

(エジプト)

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