香港の入境手続きは、PCR検査陰性証明書の発行機関などに留意

(香港)

香港発

2022年04月26日

4月22日時点の情報に基づき、ジェトロが整理したところ、香港への入境についてはこれまで、香港IDまたは長期滞在査証を保持しており、かつワクチンを完全接種した者(注1)に限り認められていたが、5月1日から、出張者など非居住者の入境も可能となる(2022年4月25日記事参照)ことが分かった。入境手続きや隔離基準などはいずれの場合も同様で、以下のとおり。

1.入境前に準備すべき書類・手続きなど

香港入境前には、(1)ワクチン接種記録、(2)出発前48時間以内のPCR検査陰性証明書、(3)指定検疫ホテル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの予約確認書(7泊分または14泊分)の準備と、(4)出発前48時間以内の健康申告票外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますへの入力が必要となる。

うち、(2)については、経済産業省および厚生労働省が運営する「TeCOT(海外渡航者新型コロナウイルス検査センター)」に登録されている医療機関外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、もしくはISO15189の認定する検査機関(注2)による英文での陰性証明書発行が必要となる。日系航空会社によると、日本側空港でのチェックイン手続き時に、香港での必要書類を厳重に確認しており、上記機関以外の機関が発行したPCR検査陰性証明書を持参するケースがよくみられ、その場合は搭乗を断っているという。

2.入境手続きの手順

香港着陸後、旅客ターミナルへ移動し、健康申告票のQRコード〔上記1.(4)により発行〕を係員に提示する。上記1.(1)~(3)など持参書類の確認後、PCR検査(鼻咽頭検査)を受ける(注3)。着陸から検査結果が伝えられるまで、3~4時間かかる(4月上中旬の入境者の場合)。

陰性結果が出たのち、入境審査(パスポート、ビザ確認)と預け荷物の受け取りを行い、政府の用意するバスに乗って指定検疫ホテルへ移動する。

3.入境後の必要手続き・行動制限

検疫指定ホテルでの検疫期間中は、毎日、抗原検査を行う。5日目にPCR検査を行い、その結果と6、7日目の抗原検査が全て陰性であれば、7日間でホテル退去が可能。退去後は7日間の自主観察(毎日の検温等)が必要となる。また、入境後12日目には地域検査センターでPCR検査を受けなければならない。

4.留意点など

入境時には係員から香港での連絡先(携帯電話番号)を確認されるため、あらかじめ、香港で利用可能な番号を準備する必要がある。SMSを受信できれば、日本の番号でも問題ない。

(注1)各ワクチンで定められた回数の接種を終え、かつ最終接種日から14日間経過した者をいう。

(注2)日本適合性認定協会ウェブサイト内「臨床検査室の認定(ISO15189)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」のお知らせ欄に、「新型コロナウイルス(COVID-19)認定臨床検査室一覧(PCR)」として最新情報が掲載されている。一覧のうち、検査実施、陰性証明書発行がいずれも「可」となっている機関のみ利用可能。

(注3)香港政府は4月22日、5月初旬からPCR検査と抗原検査を導入すると発表(2022年4月25日記事参照)。

(渕田裕介)

(香港)

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