タイ政府、5月以降のテスト・アンド・ゴー廃止の可能性を示唆

(タイ)

バンコク発

2022年04月26日

タイ政府の新型コロナウイルス状況管理センター(CCSA)は4月22日の会議で、新型コロナウイルスワクチン接種済みの旅行者を対象にした隔離なし入国制度「テスト・アンド・ゴー」および入国申請システム「タイランド・パス」(2021年11月2日記事参照)などの今後の運用について検討した。その結果、テスト・アンド・ゴーについては、5月以降廃止する可能性を示唆し、詳細の決定については、追って官報に掲載するとした。

加えて、CCSA会議後の会見では、最近の入国状況について、以下のとおり説明があった。

2021年1月から12月までの外国人入国者数は42万7,869人。これに対して、2022年1月から4月19日までの外国人入国者数は64万6,812人と、既に2021年通年での外国人入国者数を上回っており、今後もさらなる増加が見込まれる。こうした外国人入国者の増加要因として、テスト・アンド・ゴーの導入(2021年11月開始)が挙げられる。同制度の利用にともない、2021年11月の入国者数は9万1,255人と、10月の2万272人に比較して大きく増加した。

また直近、2022年4月1日から4月20日までの空路における入国状況では、タイ人を含む入国者の総数が27万5,559人。うち、テスト・アンド・ゴーを利用して入国した者が26万1,215人と、全体の約94.8%を占めた。

さらに、3月末まで義務付けていたタイへの到着前72時間以内のPCR検査を廃止したことにより(2021年4月1日記事参照)、4月以降の入国者数が大幅に増加した。具体的には、3月25日から3月31日までの7日間における、テスト・アンド・ゴーを利用した入国者数の1日当たりの平均は9,082人だったのに対し、4月1日から4月7日までの同平均は1万2,603人と、約3,500人増加した。

5月以降に、テスト・アンド・ゴーの廃止や、タイ入国時のPCR検査を廃止するなど、さらなる規制緩和が実施された場合、これまで以上に多くの者がタイを訪問することが期待できる。

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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