連邦政府、総選挙を控え2022/2023年度予算案発表

(オーストラリア)

シドニー発

2022年04月01日

オーストラリアのジョシュ・フライデンバーグ財務相は3月29日、2022/2023年度(2022年7月~2023年6月)予算案外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。連邦政府は例年、5月の第2火曜日に次年度予算案を発表しているが、2022年は連邦議会総選挙が5月に行われる見込みであることから、前倒しでの発表となった。

予算案のうち、ビジネスや雇用に関する主な施策は以下のとおり。

  • 年間売上高が5,000万オーストラリア・ドル(約45億円、豪ドル、1豪ドル=約90円)未満の中小企業を対象に、外部の研修コースの受講料や、クラウドサービスの利用などのデジタル化のための費用や資産の減価償却費に対して、追加で20%の税額控除が可能となる。
  • 職業訓練への支援を継続し、見習いや研修生雇用に対する賃金補助や、卒業者や求職者に無料または低価格の訓練コースを提供する。
  • 10年間で1,100億豪ドルを支出するインフラ投資計画に179億豪ドルを追加拠出し、各州の主要なインフラ整備事業を支援する。
  • 水素や二酸化炭素(CO2)回収・貯留(CCS)などの低排出技術への投資や、地方部のマイクログリッド関連プロジェクトなどに総額13億豪ドルを拠出し、エネルギーの安定供給と温室効果ガスの排出削減を実現する。
  • 近代製造業戦略(2020年10月5日記事参照)の下で革新的なプロジェクトを支援するため、10億豪ドルを追加拠出し、製造業への投資を促進する。
  • 大学研究の商業化を支援するため、22億豪ドルを拠出し、イノベーションと産学連携を促進する(2022年2月4日記事参照)。
  • 医療やバイオテクノロジーに関する特許から生じた所得に対する法人税率を17%に引き下げる「パテントボックス」制度を、農業分野や低排出技術に拡大する。
  • 輸出入手続きを簡素化するため、1億8,710万豪ドルを拠出し、規制の見直しや最新システムの導入などの貿易システム改革を進める。

家計への支援では、インフレ圧力に対する一時的な生活費の軽減策として、燃料消費税を今後6カ月間、1リットル当たり22.1セント(0.221豪ドル)に半減するほか、低・中所得者に対する個人所得税の控除や、年金や社会保障などの収入補助受給者への一時金支給などを実施するとした。

なお、連邦政府の経済見通しでは、失業率は2022年後半に3.75%に達し、GDPは2021/2022年度に4.25%、2022/2023年度に3.5%成長すると予測している。

(住裕美)

(オーストラリア)

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