3月の米国向け海上コンテナは前年同月比0.8%増、日本発は13.1%減
(米国、中国、日本)
米州課
2022年04月13日
米国調査会社デカルト・データマインが発表した、米国向け海上コンテナの輸送量に係る2022年3月分のデータによると(注1)、3月の米国向け海上コンテナは、前年同月比0.8%増の254万5,764TEU(20フィートコンテナ換算)で、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは、前年同月比0.7%増の179万3,747TEUとなった(添付資料表1参照)。2月(2022年3月24日記事参照)と比べると、米国向け海上コンテナ全体は11.0%、アジア上位10カ国・地域からの海上コンテナは6.6%増加している。
アジアの国・地域別で、米国向け海上コンテナの輸送量をみると、上位から中国、韓国、ベトナム、台湾、シンガポールの順となった。中国を出港地(注2)とする海外コンテナは、前年同月比2.7%減の102万8,723TEUで、米国向け全体に占める割合は40.4%(前年同月差1.4ポイント減)となっている。アジア上位10カ国・地域が米国向け全体に占める割合は前年同月差0.1ポイント減の70.5%であったことから、アジアに占める中国発の割合も減少したといえる。そのほか、韓国発の海上コンテナは前年同月と比べて3.2%増加(19万6,331TEU)しており、米国向け全体に占める割合も7.5%から7.7%に微増した。ベトナムは前年同月比10.5%増の15万3,180TEU、台湾は前年同月比2.4%増の9万7,411TEUとなる一方、シンガポールは6.6%減の7万5,481TEUとなった。アジア上位10カ国・地域の中で最大の伸びを記録したのはインドで、前年同月比27.9%増の7万2,200TEUとなり、タイ(5万2,959TEU)を上回るアジア6番目の多さだった。
中国からの海上コンテナの内訳をHS上位2桁でみると(添付資料表2参照)、家具、寝具(HS 94類)が前年同月比4.3%増の20万4,375TEUで、前年同月と同様に海上コンテナを通じて最も輸出量が多い品目となった。また、プラスチック(HS 39類)が17.3%増(寄与度:1.3ポイント)、玩具、遊具用具(HS 95類)が13.4%増(0.9ポイント)と増加に寄与した。
日本発海上コンテナは大幅減、主要品目の中では一般機械が主因
日本発の米国向け海上コンテナの輸送量は、前年同月比13.1%減の3万8,077TEUとなった。主要品目の順位に大きな変更はみられないものの、一般機械(HS 84類)が前年同月比43.4%減少(寄与度:マイナス9.8ポイント)し、輸送量減少の主因となった。他方、前年同月と比べて、ゴム(HS 40類)が1.8%(寄与度:0.2ポイント)、有機化学品(HS 29類)が19.9%(寄与度:0.2ポイント)増加している。
(注1)データは随時更新される。本記事は4月11日にダウンロードしたデータに基づく。
(注2)母船積み地ベースであることを意味する。
(片岡一生)
(米国、中国、日本)
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