ロシアからの輸入品に35%の関税賦課へ

(オーストラリア、ニュージーランド、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ)

シドニー発

2022年04月07日

オーストラリアのスコット・モリソン首相は3月31日、ロシアおよびベラルーシに対する最恵国(MFN)待遇を撤回し、両国からの輸入品に35%の関税を課すと発表した。ニュージーランドでも同様に、ナナイア・マフタ外相およびダミエン・オコーナー貿易・輸出成長担当相が4月6日、ロシアからの輸入品に35%の関税を適用すると発表した。両国による関税賦課は、4月25日から有効となる予定だ。

オーストラリアとニュージーランドは、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を強く非難し、金融・経済制裁措置を発動した(2022年2月25日記事参照)。オーストラリアによる制裁措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますはこれまで、500を超える個人や企業などに課されている。また、3月20日からロシアへのアルミニウムやアルミナなどの輸出を禁止しているほか、4月25日からはロシアからの石油、石油精製品、天然ガス、石炭などの輸入を禁止するとしている。さらに、オーストラリアのマリス・ペイン外相は4月5日、ワインや高級化粧品、高級車用の部品などのロシアへの輸出を禁止すると発表した。

ニュージーランドでは3月9日、ロシア制裁法が制定され、国連安全保障理事会での決議なしに独自で他国に制裁措置を科すことができるようになった(2022年3月10日記事参照)。ニュージーランドによる制裁措置外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますも同様に、500以上の個人や企業などが対象となっている。

(住裕美)

(オーストラリア、ニュージーランド、ロシア、ベラルーシ、ウクライナ)

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