ホーチミン市、濃厚接触者の通勤通学を許可

(ベトナム)

ホーチミン発

2022年03月29日

ベトナム・ホーチミン市人民委員会は3月24日、新型コロナウイルス感染者(F0)の濃厚接触者(F1)が通勤や登校する際の健康上の措置について指示する公文書882/UBND-VXを発行した。同日付の同市人民委員会ウェブサイトで公表された。

同文書によれば、市内の感染状況は管理されており、12歳以上の市民の多くはワクチン接種を完了し、高リスクグループに属さない人々の感染症例については無症状あるいは軽症の後に回復している。

F1が、従来の規制(注1)に従い隔離されることにより、生産やビジネス、生徒の登校、操業管理、医療看護など生活に支障が生じていたが、これを回避するため、同文書では、保健省からの指示を待つとともに、並行して、F1についての健康上の措置について定めている。

具体的には、F1がワクチンを必要回数接種している場合や感染から3カ月以内の場合は、以下の規則を順守することにより、通勤や通学を継続できる。

F0と濃厚接触してから少なくとも10日間は健康状態を自己観察し、症状の有無にかかわらず、5日目に新型コロナウイルス検査(PCR検査または抗原検査)を行う(注2)。この間、F1は自宅と学校・職場との通学通勤は自家用の交通手段を使う。

感染防止手段を厳格に実行し、常にマスクを着用し、手を消毒し、家庭・職場・学校で私物を他人と共有しない。

家庭・職場・学校で、リスクがある人(基礎疾患のある人、50歳以上の人、妊娠中の人、必要回数のワクチンを接種していない人)との接触を避ける、スマートフォン用アプリ「PC-COVID」で医療申告をする。

(注1)従来の規制では、F1は5日間の医療隔離措置が必要(2022年2月18日記事参照)。

(注2)自己観察期間中、新型コロナウイルスの症状が疑われる場合は、その時点での新型コロナウイルス検査が必要となる。

(比良井慎司)

(ベトナム)

ビジネス短信 f59adf88c070d705