2021年のドイツの機械輸出額、新型コロナ禍前に戻らず

(ドイツ、中国、世界)

ミュンヘン発

2022年03月24日

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は3月17日、ドイツと中国の2021年の機械輸出に関する分析結果を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。ドイツの同年の機械輸出額は1,794億ユーロで前年比9.8%増だったものの、「新型コロナ禍」前の2019年の1,817億ユーロには届かなかった。一方、中国の2021年の機械輸出額は前年比約26%増の2,101億ユーロで、2020年に続き世界最大の機械輸出国となった(2021年7月20日記事参照)。

ドイツと中国の機械輸出に関して、VDMAは今回、興味深い分析を示している。1点目は2021年のドイツと中国の輸出先の違いだ。中国は機械の輸出先として、EU、北米、ASEANに約350億ユーロずつバランスよく輸出しているのに対し、ドイツは対EU向け輸出が約710億ユーロと全体の約44%を占めるという。ドイツの北米向けは198億ユーロ、ASEAN向けは44億ユーロにとどまった。

2点目として、VDMAは中国とドイツの2021年のEU向け機械輸出伸び率の差にも注目した。中国からドイツを除くEU加盟国への輸出は32%増加したのに対し、ドイツの他のEU加盟国への輸出は11%の増加にとどまったという。VDMAのラルフ・ビーヒャース首席エコノミストは「これは中国がドイツを除くEU加盟国でシェアを高めたことを意味する」と指摘している。

ただし、ビーヒャース氏は「中国の機械輸出の多くが、在中国外国企業の工場または外国企業との合弁工場による点に留意が必要」としている。VDMAによると、2017年の中国の機械輸出のうち、外国企業によるものは27%、外国企業との合弁企業によるものは14%で、合計41%を占めた(なお、中国民間企業によるものは44%、中国国営企業は13%、その他2%)。ビーヒャース首席エコノミストは、最新データはないものの「現在でも中国の機械輸出の少なくとも3分の1は在中国外国企業によるもの」とみている。また、機械の種類によっても状況が大きく異なるとしており、例えば、2017年の産業用ロボットの中国からの輸出に占める在中国外国企業の割合は8割を超えたという。

(高塚一)

(ドイツ、中国、世界)

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