ペルーがアジアインフラ投資銀行(AIIB)に正式加盟

(ペルー、中国)

リマ発

2022年03月28日

ペルー外務省(RREE)は3月21日、同国のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への正式加盟をプレスリリース第098-22号で報告した。それによると、3月17日にルイス・ケサーダ駐中国ペルー大使が北京で開催されたAIIB本部の「加盟国国旗の間」でのペルー国旗掲揚式に参加し、金立群AIIB総裁から加盟国証明書を受理した。ケサーダ大使は金総裁にペルーの加盟宣言書の写しを手交し、「正式加盟はペルーにとってさまざまな資金調達の機会を得たことを意味する」とその意義を強調した。

ペルーにとっては実に約7年がかりとなる今回のAIIB加盟は、2016年9月に当時のペドロ・パブロ・クチンスキー大統領の訪中時に正式に参加表明を行ったことから始まる。その後、議会での審議を長年保留にされた末に2021年11月に議会承認を受け(2021年11月22日記事参照)、2021年12月28日公布の大統領令第077-2021-RE号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますにより公式に加盟宣言を行った。中南米地域ではアルゼンチン、ブラジル、チリ、エクアドル、ウルグアイに次ぐ6番目の加盟国となる。

ペルー国立サンマルコス大学アジア研究所のカルロス・アキノ教授によると、中南米のAIIB加盟6カ国による同行への拠出金は1億8,460万ドルに上り、そのうちペルーは1億5,460万ドル(84%)を占め、最大の拠出国となるという。今後、AIIB加盟によってペルーのインフラ格差是正がもたされることにアキノ教授は期待を寄せる。

(設楽隆裕)

(ペルー、中国)

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