モルドバ国内の分離独立派、EU加盟申請に反対の意思表明

(モルドバ、ウクライナ)

ブカレスト発

2022年03月14日

モルドバのマイア・サンドゥ大統領らがEU加盟申請書に署名した(2022年3月8日記事参照)3月3日の翌4日、モルドバ国内トランスニストリア地方の分離独立派が、モルドバのEU加盟申請に反対の意を表明し、同地方の独立を承認するよう、国連と欧州安全保障協力機構(OSCE)に求めた(ルーマニア現地報道)。

トランスニストリアの分離独立派は、ウクライナとモルドバの国境を流れるドニエストル川沿岸を支配し、ロシア軍が駐留している。事実上の首都はティラスポリに置かれているが、ティラスポリの「外務当局」は、「EU加盟申請という国家間の分裂を招く行為に対して、事前に相談を受けていなかった」と非難している。

一方、モルドバの現地報道によれば、サンドゥ大統領は3月8日、トランスニストリアで行われている軍事訓練について、「周辺国とともに常に監視しており、現時点では軍事的脅威の兆候はみられない」との見解を示している。また、同大統領は「ティラスポリのいわゆる外務当局が求める独立承認要求は30年間続けている同じレトリックで、モルドバと欧州の一体化が気に入らないならば、なぜ彼らは、モルドバとEUの自由貿易協定(2014年6月30日記事参照、2016年7月に発効)に反対しないのか」と疑問を呈し、主張は非論理的だとした。

また、モルドバの報道では、ウクライナのグラブコム通信社の特派員の指摘として、「モルドバの地元では、トランスニストリアは安全上の脅威とは認識されていないが、ウクライナ侵攻時と同様に、モルドバ政府はロシアによるプロパガンダに警戒し、ウクライナ侵攻の終結後にこの問題の解決に取り組むべき」との見方も紹介されている。

この問題について、米国のアントニー・ブリンケン国務長官は、モルドバを訪問した3月6日にサンドゥ大統領と会談を行い、モルドバの主権と領土保全を支持する基本的な考え方を示している。

(西澤成世)

(モルドバ、ウクライナ)

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