中銀は政策金利を11.75%に利上げ、2月のインフレ率は前年同月比10.54%

(ブラジル)

米州課

2022年03月24日

ブラジル中央銀行は3月15日から16日にかけて金融政策委員会(Copom)を開催し、政策金利(Selic)を10.75%から11.75%に引き上げた。9会合連続の引き上げとなった。Selicが11%台を記録するのは、2017年5月(11.25%)以来だ。

3月17日付ブラジル政府系メディア「アジェンシア・ブラジル」によると、中銀はウクライナ情勢などによるインフレ圧力を警戒し、次回会合(開催日:5月3~4日)でのさらなる利上げも示唆している。

ブラジル地理統計院(IBGE)は3月11日、代表的な物価指数である拡大消費者物価指数(IPCA)の2022年2月の上昇率を前月比1.01%と発表した(添付資料表参照)。単月の上昇率では、2015年2月(1.22%)以来の高さとなった。前年同月比では10.54%だった(添付資料図参照)。

前月比の上昇率を費目別にみると、全ての項目で上昇した。最も上昇率が高かったのは教育(5.61%)だった。寄与度でも0.31ポイントと最も高かった。次いで上昇率が高かったのは、家庭用品(1.76%)、飲食料品(1.28%)。飲食料品は、寄与度でも0.27ポイントと2番目に高かった。教育の上昇要因について、IBGE調査マネジャーのペドロ・キスラノブ氏は「2月に授業料を上げた教育機関があったため」と説明している(3月11日付IBGEプレスリリース)。飲食料品については、「干ばつなどの影響で農産品の生産量が減少し、それが価格の上昇につながった。ウクライナ情勢による原油価格の高騰も影響を与えている」とキスラノブ氏は分析している(3月11日付IBGEプレスリリース)。

中銀が設定するインフレ目標の中央値は2022年が3.5%、2023年が3.25%(いずれも許容範囲は上下1.5ポイント)。3月14日付中銀フォーカス(注)によると2022年のインフレ予測値は6.45%。直前の3月7日付中銀フォーカスでは5.65%だったが、「ウクライナ情勢による原油価格の高騰などが要因」で、予測値は上昇した(現地紙「アジェンシア・ブラジル」3月17日)。

(注)フォーカスは、中銀がブラジル国内100機関以上の金融機関を対象として行った予測をアンケートでまとめたもの。毎週金曜日の集計を基に平均値を算出し、翌週の月曜日に公表される。

(辻本希世)

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