バイデン米政権、ロシアのプーチン大統領とラブロフ外相らを制裁対象に

(米国、ロシア、ウクライナ)

ニューヨーク発

2022年02月28日

米国のバイデン政権は2月25日、ロシアによるウクライナへの軍事行動が継続していることを受けて、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とセルゲイ・ラブロフ外相およびセルゲイ・ショイグ国防相、ワレリー・ゲラシモフ軍参謀総長を経済制裁の対象である「特別指定国民(SDN)」に指定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

SDNに指定された場合、在米資産の凍結や、米国人(注1)との資金・物品・サービスの取引禁止が科される(注2)。ロシアによる軍事行動を抑止する効果を狙ったものというよりも、象徴的な懲罰という意味合いが強いとみられているが、既にプーチン氏らロシア政府高官に同様の制裁を科した欧州諸国と足並みをそろえたかたちだ。

ジョー・バイデン大統領は、同日朝(米東部時間)にNATO加盟国の指導者と協議を行ったとし、「プーチン大統領は西側諸国の連携を分断するという目的に失敗した。NATOはかつてないほど結束しており、価値観を共有し加盟を希望する欧州諸国に対して扉を開いている」との声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを出している。また、バイデン大統領はその後、ウクライナのボロディミル・ゼレンスキー大統領と電話会談を行い、自国の防衛のために戦うウクライナ国民を称賛するとともに、現在進行中の経済、人道、安全保障にかかる米国の支援について伝達したとしている。

バイデン政権は既にロシアに対して金融制裁と輸出管理の強化を行っているが(2022年2月25日記事参照)、2月28日に休会から戻る米連邦議会では、さらなる対ロ制裁およびウクライナ支援を含む法案が策定される可能性がある。上院外交委員会では、ロシアによる軍事行動の前から、民主・共和両党の幹部の間で法案の調整が行われていたが、ロシアからドイツへ天然ガスを輸送する「ノード・ストリーム2」に対する制裁の扱いに関する意見の相違で難航していた(2022年2月16日記事参照)。法案調整の中心人物であるボブ・メネンデス委員長(民主、ニュージャージー州)は、2月24日のバイデン政権による制裁発表後、「(議会には)プーチンに最大のコストを課すためにできること、やらなければならないことがもっとある」と発言した。

米国は2月26日、欧州委員会、フランス、ドイツ、イタリア、英国、カナダとともに、ロシアの一部の銀行を国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済ネットワークから排除することで合意したとの共同声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。さらに、ロシア中央銀行が制裁の効果を損なうような方法で外貨準備を展開することを阻止する、制限的な措置を講じるとしている。

(注1)米国市民、米国永住者、米国の法律に基づく、もしくは司法権がおよぶ域内に存在する法人(外国支所も含む)、もしくは米国内に存在するあらゆる個人を指す。

(注2)SDN指定を受けた事業体・個人が、直接・間接的に50%以上を所有する事業体も同じく制裁の対象。

(磯部真一)

(米国、ロシア、ウクライナ)

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