中国、金箔・銀箔入り食品の生産・販売・輸入を禁止

中国の国家市場監督管理総局、国家衛生健康委員会、税関総署は1月29日、「金箔・銀箔を含む食品の違法な生産・取り扱いの取り締まりに関する通知」（国市監食生発〔2022〕18号）（以下、通知）を公布した。金箔（きんぱく）・銀箔（ぎんぱく）を含んだ食品の生産・販売・輸入などを禁止する。

通知により、生産者による金箔・銀箔を使用した食品の加工・生産、販売者による金箔・銀箔を含む食品の購入・販売、飲食業者による金箔・銀箔を含む料理などの製作・販売が禁止となった。

また、金箔・銀箔を含む食品の輸入や、既に輸入された食品の販売も禁止された。インターネットプラットフォーマーについても、出店者の金箔・銀箔を含む食品の取り扱いを禁止することが求められている。

金箔については、2001年に衛生部（当時）が食品添加物としての使用を禁止する通達を出している。2015年に国家衛生・計画生育委員会が白酒（注）への金箔の添加を認める内容の意見募集稿を発表したが、実現には至っていない。違法にもかかわらず、近年は金箔を添付したアイスクリームやチョコレートなどの食品が高額で販売されていると報じられている（「極目新聞」2月7日）。今回の通知は取り締まり対象を明確にし、状況によっては刑事責任を追及するなど厳格に処罰することを強調したものとなっている。

（注）穀物などを原料とした中国の伝統的蒸留酒。

（河野円洋）