「バイブラント・グジャラート2022」は5月1日開会で再調整の可能性

(インド)

アーメダバード発

2022年02月04日

インド・グジャラート州で年明け早々に開催予定だった「バイブラント・グジャラート2022(VG2022)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、新型コロナウイルス新規感染者の急激な拡大傾向に鑑み、開会3日前の1月6日に急きょ中止・延期となった(2022年1月7日記事参照)。同州政府は5月1日開会の方向で日程調整を検討していると、複数の現地メディアが伝えた。州政府は今のところ公式な情報を発信していない。

地元メディアが伝えるところによると、州政府筋の話として、VG2022は5月1日開会での再調整が有力視されており、日程は5月1日からの2日間となりそうだという。この日程が候補に上る理由としては、(1)5月1日はグジャラート州の設立記念日という象徴的な日、(2)開催時期はモンスーン前であるべき、(3)消去法的な理由だが、モンスーン明けでは12月に州議会選挙が予定されているため、10月ごろから選挙管理委員会がさまざまな活動を制限することから、大規模イベント開催にはふさわしくないことなどが挙げられている(1月27日付「デシ・グジャラート」紙、1月31日付「グジャラート・サマチャール」紙)。

州政府は、VG2022の日程再調整に際して、今後の新型コロナウイルス感染拡大状況の推移を十分に見極めた上で検討し発表するものとみられる。現状の感染第3波はピークアウトを迎えた感があり、インド全体の新規感染者数は1月21日の34万7,254人をピークに減少方向に転じ、30日には23万4、281人となっている。同様に、州全体の新規感染者も1月20日の2万4,485人をピークに減少、29日には1万1,794人になった。

ジェトロがグジャラート州政府のVG2022担当部門から得た情報では、州政府は首相府から、VG2022を5月1日に開催できないか検討するよう助言を受けたとされ、同日程でのイベント開催に向けて予備調査(フィージビリティースタディー)を開始している。一方で、VG2022の開催に深く関わる州政府高官は現在、州内外の新型コロナ封じ込め対策の責任者としての業務を優先しているとの情報もあり、州政府からの公式な決定や発表は感染状況を見極めた後となるもようだ。

(古川毅彦)

(インド)

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