米税関、マレーシア産手袋の輸入差し止めを発表、2021年以降で4例目

(米国、マレーシア、バヌアツ、台湾)

ニューヨーク発

2022年02月04日

米国税関国境保護局(CBP)は1月28日、強制労働があったとして、マレーシア産の使い捨て用手袋の一部に対する違反商品保留命令(WRO)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

WROが発令されたのは、マレーシアに所在するYTYグループで、ILO指標の全11項目のうち7項目に抵触したとされる。CBPは、1930年関税法307条に基づき、強制労働に依拠した製品の輸入を差し止めるWROを発令する権限を有する(注1)。YTYグループに対するWROは発表日から有効となる。マレーシア政府は2021年11月、強制労働の根絶に向けた行動計画を策定しているが(2021年12月2日記事参照)、同国産の手袋に対する差し止め命令は2021年以降で4例目となる(注2、2021年12月21日記事参照)。

CBPはこのほか、既にWROが発令されているマレーシア企業のサイム・ダービーと、バヌアツ籍で台湾の水産企業ヨン・フェン(Yong Feng)が所有する漁船ダ・ワン(Da Wang)号で新たな強制労働が発覚したとして、前者が生産・加工など関与したパーム油およびそれを含む商品、後者の水産品を全米の港湾で摘発するとあらためて発表した。両者はILO指標全てに抵触していると指摘した。

CBPを所管するアレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官は「今日のWROと強制労働の摘発は、忌まわしい慣行の終結に向けた新たな一歩だ。われわれは、持ち得る全ての権限と資源をてこにして、強制労働による製品が米国に輸入されることを防いでいく」との声明を出し、今後も強制労働を厳しく摘発していく姿勢を強調した。

(注1)米国における人権関連法・規制や、サプライチェーンに関わる規制の運用、実務上の対応などについては、2021年6月25日付地域・分析レポート参照。

(注2)CBPによるWROリスト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、マレーシア企業は2019年以降、今回発令されたものを含めて計8件が掲載されているが、うち2件は労働環境の改善などが確認されたとして2020年3月と2021年9月にそれぞれ撤回されている(2021年9月17日記事参照)。

(磯部真一)

(米国、マレーシア、バヌアツ、台湾)

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