入国者のワクチン証明と、スーパーグリーンパスとの互換性を規定

(イタリア)

ミラノ発

2022年02月10日

イタリア政府は2月4日、新型コロナウイルスについて新たな暫定措置令外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した(2月5日から有効)。

政府は2021年12月に、2022年2月1日からワクチン接種証明の有効期間を、9カ月から6カ月間に短縮する旨を発表していた(2022年1月5日記事参照)。今回発表された新たな暫定措置令のうち、国外からの入国者の証明書の扱いについては、以下のとおり。

  • 国外の保健当局によって発行され6カ月を過ぎたワクチン接種または回復証明については、72時間以内のPCR検査および48時間以内の抗原検査により陰性を証明することで、「スーパーグリーンパス」(注1)提示が求められるサービスおよび活動が許可される。ただし、イタリアで認知されているメーカーのワクチン接種(注2)に限る。また、ワクチンの初回接種サイクル終了後に陽性となり治癒した者は陰性証明の必要はない。
  • イタリアで認知されていないメーカーのワクチン証明については、上記と同様にPCR検査および抗原検査による陰性を証明する必要がある。

また、同政令では3回目の接種後に発行される証明書については、有効期限は設定せず、さらなるワクチン接種の必要がないことが発表された。ワクチンの初回接種サイクル終了後に陽性となり治癒した場合も同様となる。レッドゾーン(注3)における行動制限についても、ワクチン未接種者のみが対象となることなども発表された。なお、2月8日時点でレッドゾーンに指定されている地域はない。

さらに、2021年12月30日付暫定措置令(12月31日発効)では、濃厚接触者の隔離について、3回目のワクチン接種者や初回接種サイクル終了後120日以内の者は不要となったが、今回、ワクチン接種の初回接種サイクル終了後に陽性となり治癒した者も隔離不要の対象に加えられた。

EUからの入国時、陰性証明提示義務を撤廃

なお、イタリア保健省は1月27日、EU加盟国などが該当するリストCの国・地域(注4)からイタリアに入国する際に、入国後の自己隔離を免除する条件として、これまではワクチン接種または回復証明書に加え陰性証明の提示を求めていたが、2月1日から陰性証明の提示義務を解除し、ワクチン接種・回復証明・陰性証明のいずれか1つで免除可とすると発表している。

(注1)ワクチン接種と回復証明のみを対象とするCOVID-19グリーン証明書の通称。ウイルス検査による陰性証明は対象とならない。

(注2)ファイザー、アストラゼネカ、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ノババックスのいずれか

(注3)感染リスクの度合いに応じた州・自治県の色分け。制限措置が厳しい順にレッド・オレンジ・イエロー・ホワイトの4段階となる。

(注4)リストCとは、EU加盟国、シェンゲン協定加盟国、アンドラおよびモナコが該当。詳細はイタリア外務・国際協力省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます参照。

(平川容子)

(イタリア)

ビジネス短信 9bb777a00efed577