2021年のハンガリー経済成長率は7.1%

(ハンガリー)

ブダペスト発

2022年02月21日

ハンガリー中央統計局(KSH)が2月15日に発表した速報(同局プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、2021年第4四半期(10~12月)の実質GDP成長率(速報値、季節調整済み)は、前年同期比で7.1%、前期比では2.1%だった。この結果、2021年通年のハンガリー経済は7.1%の成長となった(添付資料表参照)。

2021年のGDP成長率について、ハンガリー国立銀行は12月の見通しで6.3~6.5%(2021年12月24日記事参照)、財務省も12月末の予測で6.4%としていた。今回発表された7%を超える数字は、予想を大きく上回るものになった。

バルガ・ミハーイ財務相は、同日の記者会見で「ハンガリー経済は30年ぶりの高い年間成長率を達成した」とコメントした。産業部門別の詳細なデータは、3月上旬にKSHから発表される予定だが、バルガ財務相は「2021年は悪天候の影響を受けた農業部門を除き、全ての部門が好調だった」と評価した。

KSHが別途発表したレポートでは、世界的な部品不足にもかかわらず、2021年のハンガリーの工業生産高は前年比9.6%増加し、建設部門は13.3%の増加だった(建設部門は12月単月で前年同月比29.0%増)。ただし、比較対象の2020年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動の停滞が顕著だったため、2021年の対前年増加率が高くなっていることを考慮する必要がある。

「本日発表された実質GDP成長率の数字は、減税や、家計・企業への支援、投資奨励に基づく危機対応が功を奏していることを示している」と政策の効果を強調した上で、バルガ財務相は「2021年の高成長により、ハンガリー経済は現在、新型コロナウイルスのパンデミック以前を3.4%上回る水準まで回復している」と述べた。また、優れた経済パフォーマンスの要因として、ハンガリーのGDPに占める企業の設備投資などの投資割合(28%)の高さや工業生産の伸び、雇用者数の多さ(470万人、全人口の48%)を挙げている。

2022年2月に実施の家族税還付(注1)や13カ月目の年金(注2)、月額最低賃金の前年比19%引き上げ(2021年11月22日記事参照)、25歳未満の個人所得税の免除措置(2021年1月22日記事参照)などの政策は、2022年の消費を押し上げることが期待される。しかし、これまでの2022年の経済成長見通しは、例えばハンガリー国立銀行が2021年12月時点で4.0~5.0%と予測するなど、2021年に比べ控えめなものとなっている。バルガ財務相は今回の会見で、2022年の経済成長率を5.9%と見込んでいるとした。

(注1)新型コロナ禍の影響緩和のための経済対策として、20歳未満でかつ就学中の子供のいる世帯に対し2021年に支払った個人所得税の全額または一部を還付する。還付される割合は所得と子供の人数により異なる。

(注2)老齢年金や障害年金などの受給者に対し、1カ月分の年金額に相当する金額が追加で支払われる。過去に存在した福祉制度で、2020年4月から政府が復活を検討し、今回実施にこぎつけた。

(バラジ・ラウラ)

(ハンガリー)

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