フランス、新型コロナ規制緩和の第2段階へ、入国規制も2月12日に緩和

(フランス)

パリ発

2022年02月18日

フランス政府は新型コロナウイルス感染者数の減少に伴い、2月12日から入国規制を緩和した(政府新型コロナ情報サイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。感染状況に応じた国の色分け外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを、これまでの「緑」「オレンジ」「赤」「濃い赤」の4区分から、「緑」「オレンジ」「赤」の3区分に減らして全ての国をいったん「緑」または「オレンジ」に指定し、「赤」は今後新たな変異株が発生した場合などに指定するとした。EU加盟国や日本は「緑」、英国や米国は「オレンジ」に指定された。

入国規制の緩和により、ワクチン接種完了者はいずれの国からの渡航であっても陰性証明書が不要となった。ワクチン接種未完了者は引き続き、出国前72時間以内に実施したPCR検査または同48時間以内に実施した抗原検査の陰性証明書が必要となるが、「緑」の国から渡航する場合は入国時の検査と隔離が免除される。一方、ワクチン接種未完了者が「オレンジ」指定国から渡航する場合は、従来どおり「特別な渡航理由」が必要となり、入国時に実施される抜き打ち検査で陽性が判明した場合は、政府の勧告に従い自主隔離の実施が求められる。

政府は規制緩和の第2段階として、2月16日からナイトクラブの営業や起立型コンサートの再開、映画館など文化・娯楽施設内での飲食の解禁、長距離列車内での飲食販売サービスの再開などを認めた(2022年1月24日記事参照)。

フランス連帯・保健省の発表によれば、2月28日からはさらに、レストランや文化・娯楽施設などのワクチン・パスによる制限措置が適用される施設内でのマスク着用義務が解除される(プレスリリースPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))。濃厚接触者の検査義務についても、現在は通知を受けた当日(PCR検査または抗原検査)と、その2日後および4日後(自己検査キット)の3回にわたり検査を実施する義務があるが、2月28日以降は通知を受け取った2日後に1回検査(自己検査キット、抗原検査、PCR検査のいずれか)を行うのみとなる。

オリビエ・ベラン連帯・保健相は2月16日、ニュース専門テレビ局フランスアンフォのインタビューに応じ、3月中旬に医療機関が正常に機能し、新型コロナウイルスの流行が下火になれば、ワクチン接種の有無にかかわらず屋内でのマスク着用義務を解除し、ワクチン・パスによる制限措置も段階的に緩和していく意向を示した。

(山崎あき)

(フランス)

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