2021年12月の貿易収支、83億5,600万豪ドルの黒字

オーストラリア統計局（ABS）は2月3日、2021年12月の貿易収支（財・サービス収支）を発表した。貿易黒字は83億5,600万オーストラリア・ドル（約6,851億9,200万円、豪ドル、1豪ドル＝約82円）となり、黒字幅は前月から14億豪ドル縮小した。なお、2021年通年の貿易収支は1,220億400万豪ドルの黒字となり、2020年の黒字額（735億9,300万豪ドル）を大きく上回った。

2021年第4四半期（10～12月）の財の輸出（非貨幣用金を含む）は前期比2.5％減の1,192億9,200万豪ドルとなった（添付資料表1参照）。品目別にみると、資源関連では石炭（34.6％増）や燃料（20.0％増）は大きく増加したが、鉄鉱石・鉱物（28.2％減）や金属（9.2％減）は減少した。そのほか、穀物（25.5％増）や非貨幣用金（10.2％増）の増加が顕著だった。一方で、機械（1.2％減）や輸送機器（0.8％減）は減少した。

第4四半期の財の輸入は、前期比4.1％増の901億200万豪ドルだった（添付資料表2参照）。品目別にみると、民間航空機・関連機器（64.2％増）が大きく伸びたほか、燃料・潤滑油（15.1％増）、通信機械（13.2％増）、衣類・履物（3.5％増）などが増加した。一方で、自動車（10.2％減）、家電製品（6.4％減）、食品・飲料（5.9％減）、機械・工業製品（5.0％減）、輸送機械部品（2.8％減）などでは減少がみられた。

2021年通年でみると、財の輸出は前年比25.6％増の4,576億2,100万豪ドルとなり、非貨幣用金（4.4％減）と輸送機器（4.0％減）以外の品目は、前年と比べて増加した。特に、穀物（2.3倍）、石炭（44.1％増）、燃料（37.3％増）、鉄鉱石・鉱物（28.1％増）、金属（18.7％増）の増加が顕著だった。財の輸入も前年から12.7％増加し、3,424億1,800万豪ドルとなった。品目別にみると、民間航空機・関連機器（71.1％増）、燃料・潤滑油（53.9％増）、工業輸送機器（38.8％増）、自動車（26.8％増）などが大きく増加した。一方、非貨幣用金（30.1％減）、食品・飲料（3.5％減）、通信機械（0.8％減）などは減少した。

（住裕美）