ウクライナ情勢のビジネスへの影響を懸念、日系企業景況感調査

(ロシア)

モスクワ発

2022年02月22日

ジェトロが1月24日から2月4日まで実施した在ロシア日系企業景況感調査によると、自社の景況DI(注)と景況見通しDI(2カ月後の状況)は4期連続プラスを維持したものの、前回調査(2021年10月12日記事参照)に比べて下落した。景況DIは前回比4ポイント減の29、景況見通しDIは9ポイント減の14だった(添付資料図1参照)。市場では、依然として旺盛な需要が続いているとの指摘があった一方、物流遅延やサプライチェーンの混乱継続が懸念材料であるほか、ウクライナ情勢を不安視する声が寄せられた。

販売価格上昇と在庫不足はそれぞれ前回比2ポイント、13ポイント増加した(添付資料図2参照)。物価上昇、物流費や原材料費の高騰、物流混乱による供給・生産遅延の影響が続く。

今後1~2年のロシアでの事業展開見通しは、前回調査からほぼ変わらなかったが、「縮小」と「不明・該当せず」がわずかに増えた。「拡大」が31%(前回比3ポイント減)、「維持」が55%(3ポイント減)、「縮小」が3%(2ポイント増)、「不明・該当せず」10%(3ポイント増)だった(添付資料図3参照)。

ロシアでのビジネスに影響を及ぼし得る環境変化について聞いたところ(複数回答)、「ウクライナ情勢」(62%)が最多となった。そのほか、「カザフスタンでの抗議デモ」(25%)、「気候変動対応」(23%)、「米中間の輸出管理強化」(22%)、「人権への配慮」(13%)、「英国のEU離脱」(9%)が続いた。

今回の調査は、モスクワ・ジャパンクラブ商工部会とサンクトペテルブルク日本商工会の協力の下、ロシアに所在する日系企業約210社を対象に実施し、87社から回答を得た。回答企業のうち、製造業は10社、非製造業(メーカーの販売会社を含む)は77社だった。

(注)景気動向指数:ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略。景況感DIは「良い」と回答した企業の比率から「悪い」とした企業の比率を引いた数値で、同様に製品・サービスの自社販売価格DIは「上昇」から「下降」の比率を引いた数値、製品在庫DIは「不足」から「過大」の比率を引いた数値。

(菱川奈津子)

(ロシア)

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