在ロシア日系企業の景況感、4期連続で改善

(ロシア)

モスクワ発

2021年10月12日

ジェトロが9月9日から22日まで実施した在ロシア日系企業景況感調査によると、自社の景況DI(注1)は33と、4期連続でDIが改善した。4月の前回調査(2021年6月2日記事参照)に比べて、DIは14ポイント増加した。景況見通し(2カ月後の状況)DIは前回比1ポイント増の23で、景況DIと比べて回復基調が弱含んだ(添付資料図1参照)。

景況が改善した理由として、新型コロナウイルス感染ピーク後の需要回復が高まったほか、国際的な物流停滞を受け、競合他社の納期が滞り自社の売り上げが増えたという要因も指摘された。ロシア国内の往来がスムーズになり取引先とのコミュニケーションが増えている点を挙げ、景況見通しが良いとする企業もあった。

販売価格上昇と在庫不足は、前回に比べ一服感がみられる一方(添付資料図2参照)、依然として販売価格上昇と在庫不足を指摘する声も根強い。背景には、世界的なコンテナ不足による物流費の高騰、東南アジアでの新型コロナ感染拡大による生産量低下などによる製品や部品の供給不足の継続がある。

今後1~2年のロシアでの事業展開見通しは、前回結果とほぼ変わらなかった。「拡大」が34%(前回:33%)、「維持」が58%(60%)、「縮小」が1%(3%)だった(添付資料図3参照)。

2018年10月の発効から3年がたった新日・露租税条約(注)の影響を聞いたところ、影響ありと回答したのは12.4%の企業で、うち63.6%が影響の内容として「(配当や利子の源泉)税率引き下げによる収益の増加」と答えた。

今回の調査は、モスクワ・ジャパンクラブ商工部会とサンクトペテルブルク日本商工会の協力の下、ロシアに所在する日系企業約210社を対象に実施し、89社から回答を得た。回答企業のうち、製造業は13社、非製造業(メーカーの販売会社を含む)は76社だった。

(注1)景気動向指数:ディフュージョン・インデックス(Diffusion Index)の略。景況感DIは、「良い」と回答した企業の比率から「悪い」と回答した企業の比率を引いた数値で、同様に、製品・サービスの自社販売価格DIは「上昇」から「下降」の比率を引いた数値、製品在庫DIは「不足」から「過大」の比率を引いた数値。

(注2)正式名称は、「所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国政府とロシア連邦政府との間の条約」。

(浅元薫哉)

(ロシア)

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