交渉難航が続くミャンマー問題、ASEAN外相会合開催

(ASEAN、カンボジア、ミャンマー、インドネシア)

ジャカルタ発

2022年02月28日

ASEAN外相会合リトリート(非公式会合)が2月16、17日、カンボジアの首都プノンペンでハイブリッド形式で開催され、議長声明PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)が発表された。同会合は2021年10月に開催されたASEAN首脳会議での決定事項(2021年11月4日記事参照)の効果的な実行方法や、混乱が続くミャンマー情勢への対応などを議論する目的で開催された。同首脳会合に続いてミャンマー政府から代表者は出席しなかった。

発表された声明の経済分野の主な記述は以下のとおり。

  • ASEANトラベル・コリドー調整枠組み(ATCAF、注)の効果的かつ迅速な実施を期待。
  • ASEANの経済統合を深化させる重要性を強調。「ASEAN経済共同体ブループリント2025PDFファイル(170KB)」に沿って、ASEAN域内の貿易・投資、サプライチェーンの接続性を強化する。
  • 地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の発効を歓迎するとともに、全ての署名国が一刻も早く批准を完了することを促す。

1月1日からRCEP協定が発効しているASEAN加盟国は、シンガポール、ブルネイ、カンボジア、ラオス、タイ、ベトナムとなっており、マレーシアは3月に発効予定だ。

ミャンマーは外国による国内干渉を警戒

ミャンマー外務省は2月20日、「ASEAN外相会合リトリートに関するプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同プレスリリースでは、2021年のASEAN首脳級会議でミャンマー情勢解決に向け発表した「5項目の合意」(2021年4月27日記事参照)のうちの1つ「ASEAN議長の特使派遣」について、カンボジアのプラック・ソコン副首相兼外務国際協力相が任命されたことを「歓迎する」とした。一方で「特定のASEAN2カ国が、当政府がテロリストと認定したミャンマー連邦議会代表委員会(CRPH)とASEAN議長特使を関与させようとしている」とした上で、「ASEANという場を利用してこのような発言をしないよう、また、テロ行為を非難するよう、両国に対して強く要請する」とコメントした。

インドネシアのレトノ・マルスディ外相は外相会合後のプレスブリーフィング外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで「『5項目の合意』の実行に当たり、ASEAN議長特使のミャンマー訪問を実施し、全ての当事者と面談を行うことが重要だ」とした。

(注)ASEANの相互入国制限緩和措置。2021年10月26日に発表されたASEAN首脳会合の議長声明では、「ATCAFの採択を歓迎するとともに、早期の実行を期待する」としている。

(上野渉)

(ASEAN、カンボジア、ミャンマー、インドネシア)

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