米ホワイトハウスが米加国境の橋開通を公表、カナダ抗議デモ

(カナダ、米国)

米州課

2022年02月14日

米国ホワイトハウスは2月13日、カナダで1月末から続いている、トラック運転手らによる新型コロナウイルスのワクチン接種義務化に対する抗議デモ(2022年2月8日記事参照)で閉鎖されていた、米加国境の橋が開通することを明らかにした外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

開通する橋は、米中西部ミシガン州デトロイトとカナダ東部オンタリオ州ウィンザーを結ぶ「アンバサダー橋」で、ホワイトハウスのエリザベス・シャーウッド・ランダル国土安全保障担当補佐官は「カナダ当局は必要な安全点検を終えた後、今日アンバサダー橋を再開する予定だ」と述べ、「通商の自由な流れを回復させるために支援する用意がある」とした。

ホワイトハウスの公表に先駆け、ジョー・バイデン米大統領とジャスティン・トルドー加首相は2月11日、電話会談を行った。両首脳は、アンバサダー橋やその他の通関地が2国間の重要な貿易通路としての役割を果たし、広範な相互接続に不可欠なことから、できるだけ早く解決することが重要、とした。また、バイデン大統領は、米国の企業や労働者が生産の減速、労働時間の短縮、工場の閉鎖など深刻な影響を受けていることに対し懸念を表明した。

抗議デモに伴い、カナダのオタワでは2月6日に非常事態宣言が発令されたが、これに続き、オンタリオ州でも11日に非常事態宣言が発令された(2022年2月14日記事参照)。また、高等裁判所は11日にアンバサダー橋の通行を妨害する行為を禁止する命令を下した。ウィンザー警察によると、13日時点でデモ参加者の数人を逮捕し、デモエリア内の複数車両が押収された。

(大塚真子)

(カナダ、米国)

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