2021年の貿易額は過去最高に

(韓国)

中国北アジア課

2022年01月21日

韓国関税庁は1月17日、2021年通年の輸出入統計(確定値)を発表した。輸出額は前年比25.7%増の6,444億3,900万ドル、輸入額は同31.5%増の6,150億3,700万ドルで、貿易額は過去最高となり(2021年10月29日記事参照)、2012年以来9年ぶりに貿易額が世界9位から8位に上昇した(添付資料「表1 主要品目の輸出額」、「表3 主要品目の輸入額」参照)。

輸出を品目別(注)にみると、半導体(前年比29.0%増)、石油製品(57.7%増)、合成樹脂(51.8%増)などが大きく増加した。半導体と石油製品の輸出額は2021年12月までそれぞれ18カ月、10カ月連続で増加と好調が続く。

国・地域別の輸出額では、中国は半導体、合成樹脂を中心に前年比22.9%増、米国は自動車、半導体を中心に29.4%増だった。日本は石油製品、鉄鋼版を中心に19.8%増の300億6,300万ドルだった(添付資料表2参照)。

輸入を品目別にみると、エネルギー価格の高騰により原油(前年比50.8%増)、天然ガス(62.0%増)が大幅に増加したほか、半導体(22.1%増)、半導体製造装置(51.0%増)なども増加した。

国・地域別の輸入額では、中国は半導体、コンピュータなどが増加して27.3%増、米国も原油、半導体製造装置などを中心に27.3%増だった。日本は半導体製造用装置、半導体、鉄鋼版などの増加により18.7%増の546億3,700万ドルだった(添付資料表4参照)。

産業通商資源部のムン・スンウク長官は「9年ぶりに世界の貿易額で8位に入るなどの外形的な成長はもちろん、半導体、石油化学など主力産業の輸出に加え、バイオヘルス、二次電池、エコカー、有機EL(OLED)などの新産業の輸出が過去最大を記録するなど、質的な成長も成し遂げた」と評価した。2022年については「韓国経済が危機を乗り越えて完全に正常化するために産業と輸出が主役になるよう、政策的な努力を強化する」と述べた。

(注)輸出入の品目分類は韓国独自のコードMTI3桁ベースに依拠。

(向野文乃)

(韓国)

ビジネス短信 ca93af1575ce2ed3