保健省がハーブエキスポ開催、大麻関連商品も多数展示

(タイ)

バンコク発

2022年01月04日

タイ保健省は12月22~26日、国内ハーブエキスポをバンコクで開催した。同エキスポは例年開かれており、今回は大麻に焦点を当てた。同省は医療用大麻などの生産を積極的に支援する方針を打ち出している(2021年12月16日記事参照)。

エキスポでは、せっけんや飲料(茶、ワインなど)、蜂蜜、アロマオイル、香水、薬など、大麻を使用した多種多様な多くの商品が展示された。中には、茶のようにコンビニなど一般の小売店で販売されている商品もある。他方、試作段階にあって一般向けにはまだ売られていない商品、薬やアロマオイルなど病院を通じてのみ販売されている商品も含まれる。エキスポでは、タイ東北部や南部など比較的農業が盛んな地域からの出展が多く見られた。保健省の担当者は「保健省では現在、大麻を使用したさまざまなモデル商品を開発しているほか、商品開発に関する事業者からの問い合わせに対して助言や提案を行っている」と説明した。

東北部のスラナリー技術大学などの大学関係者も出展し、大麻の栽培方法や成長過程などの研究成果を展示していた。大学の担当者によると、保健省の認定を受けた大学は大麻の原材料の販売が認められており、一般企業へ提供することも可能だ。また、大麻を使用した商品を考案するなど、民間企業との連携可能性も模索している。日系企業との連携も可能だが、現時点で日系企業を含めた外国企業からの問い合わせはないという。

写真 保健省モデル商品(左)と、エキスポのブース(ジェトロ撮影)

保健省モデル商品(左)と、エキスポのブース(ジェトロ撮影)

(岡本泰、ナオルンロート・ジラッパパー)

(タイ)

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