ASEMに併せて第1回アジア欧州経済ビジネスフォーラム開催

(カンボジア)

プノンペン発

2021年12月06日

カンボジア商業省は11月24日、第13回アジア欧州会議(ASEM)のサイドイベントとして、第1回アジア欧州経済ビジネスフォーラム(AEEBF1)を開催した。同省によると、ASEM加盟国のGDPは世界全体の65%、貿易総額は55%を占める。

AEEBF1では、新型コロナウイルス禍でのニューノーマル(新常態)への移行におけるグローバルバリューチェーンや、多国間主義、第4次産業革命について、ASEANや欧州の政府高官や有識者らが意見を交わした。

カンボジア商業省は、第4次産業革命とニューノーマルへの移行の中で、同国が持続可能な開発目標(SDGs)を達成すべく、女性のエンパワーメントとグリーンビジネスの投資に力を入れてきたと説明した(注)。グリーンビジネスについては、セイ・サマル環境相も11月10日、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、同国が2030年までに温室効果ガスを42%削減することを目標に掲げていると発表。今後、カンボジア政府が関連投資の促進を期待している分野だ。

一方、チア・バンデット郵便電気通信相はパネルディスカッションの中で、カンボジアのデジタル経済化の推進に向けて、デジタル市民の育成やデジタル政府の構築、デジタルビジネスの振興に取り組むことが重要で、今後、国内で民間企業や国民が利用する行政サービスのオンライン化を一層加速させると説明した。

カンボジア政府は2035年までの15年間にデジタル経済の国家基盤を整備する基本方針として、「デジタル経済社会政策枠組み2021-2035」を策定・公表している。

(注)グリーンビジネスは、2021年10月15日施行の新投資法により税制優遇措置の対象業種に指定されている(2021年10月21日記事参照)。

(井上良太)

(カンボジア)

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