太平洋同盟セミナーを開催、各国のスタートアップやエコシステム紹介

(コロンビア、チリ、メキシコ、ペルー、太平洋同盟)

米州課

2021年12月09日

ジェトロは12月3日、太平洋同盟諸国(コロンビア、チリ、メキシコ、ペルー)の在日大使館と米州開発銀行(IDB)との共催で、「太平洋同盟セミナー:スタートアップエコシステムにおける投資機会」を開催した。

冒頭で、中南米のスタートアップ(SU)に対して多数の投資実績があるソフトバンクビジョンファンドでパートナーを務めるハビエル・ビジャミサール氏がビデオメッセージを寄せ、太平洋同盟諸国は投資家に対する政府の支援と育成された人材がそろう魅力的な市場と述べた。

続いて、太平洋同盟諸国の在日大使館の商務参事官が各国のエコシステムやSU振興政策などを紹介した。コロンビアはクリエーティブ産業の振興政策「オレンジ経済政策」の一環でSUの支援もしている。人材育成にも力を入れており、これまでに400万人超が国立職業学校(SENA)でデータ分析やプログラミングのトレーニングを受けたという。チリには「スタートアップ・チリ」と呼ばれるエコシステムが存在し、2010年の発足以降88カ国から2,200社以上のSUが参加している。GDPや労働人口で中小企業の比率が大きいメキシコでは、中小企業支援の枠組みでSU向けの支援策を講じており、中小企業と投資家やビジネスパートナーをつなぐ「コメルシアMX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」というプラットフォームなどの紹介があった。ペルー大使館は近年のベンチャーキャピタル(VC)によるSU向け投資の概況について説明し、2020年の投資件数は前年より少なかったものの、前年比2.2倍の投資額を記録したと紹介した。そのうち4分の3は国外からの投資だったという。

その後、太平洋同盟諸国の企業と協業する日本のSUやインキュベーター、日本企業と協業する太平洋同盟諸国のSUによるパネルディスカッションが行われた。コロンビアのSUと協業しているマルイチ エアリアル エンジニア(2020年11月26日記事参照)は、特許技術の説明などの際に言語面の苦労もあるが、自社が求める技術を持つ情熱にあふれた人材と協業ができていると述べた。また、メキシコ人科学者のクリスティアン・ペナロサ博士がマネジングダイレクターを務め、脳科学技術を活用した製品の開発を行うミライイノベーション研究所は大阪に本社があり、大阪大学などとも協力している。メキシコの若い研究者の日本でのインターンシッププログラムも実施しており、人的交流も進めているという。

今後も太平洋同盟諸国はSUの分野で加盟国間、また日本との協力を推進していく意向だ。

写真 オンラインとオフラインのハイブリッド形式で実施(ジェトロ撮影)

オンラインとオフラインのハイブリッド形式で実施(ジェトロ撮影)

(佐藤輝美)

(コロンビア、チリ、メキシコ、ペルー、太平洋同盟)

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