第3四半期GDP成長率、前年同期比4.0%

(ナイジェリア)

ラゴス発

2021年12月01日

ナイジェリア国家統計局(National Bureau of Statistics: NBS)は11月24日、2021年第3四半期(6~9月)のGDPを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。産業全体の実質GDP成長率(前年同期比)は4.0%だった(添付資料表参照)。

発表によると、石油をはじめとする鉱業部門は前年同期比マイナス10.6%だった。産油量が前年同期の日量167万バレルから157万バレルに落ち込んだことが主な要因だ。鉱業部門以外はほとんどの産業でプラス成長を記録した。金融・保険分野は23.2%、情報通信分野は9.7%の成長率を記録した。その他、製造業(4.3%)、建設(4.1%)、不動産(2.3%)も前期に引き続きプラス成長となった。

NBSが公表した表をみると、金融・保険分野で成長率が突出した理由は、「新型コロナ禍」で低成長だった前年同期からの反動増によるものだ。また、情報通信分野が2021年に入って最も高い成長率を記録した背景には、長らく停止されていた新規SIMカードの販売(2021年1月25日記事参照)が再開されたことが挙げられる。一方、主要産業の1つ農業の成長率は1.2%で、前期(1.3%)に引き続き低空飛行を続けている。複数の報道によると、北部地域の治安悪化による農業従事者の耕作地放棄が生産や収穫量に影響を与えており、成長を妨げている。

(谷波拓真)

(ナイジェリア)

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