インターネット広告の管理強化法案に関するパブコメを募集

(中国)

上海発

2021年12月01日

中国国家市場監督管理総局は11月26日、「インターネット広告管理弁法(意見募集稿)」(以下、意見募集稿)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、パブリックコメントの募集を開始した。

中国では2016年9月1日から「インターネット広告管理暫行弁法」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(以下「暫行弁法」)が施行されているが、今回の意見募集稿は、2019年に施行された電子商務法、反不正当競争法、2021年に改正された広告法など関連法や最近の政策動向を反映し、インターネット広告業界の健全な発展の促進や公平な市場競争の維持を目的として策定されたもの。

第10条では、小中学生や幼稚園児向けの校外学習に関する広告の掲載を禁止するとしている。これは7月に発表された「義務教育段階の学生の宿題と学外教育の負担を軽減するための意見外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に基づき実施されている、小中学生の「宿題」と「塾通い」の2つを減らす「双減政策」を反映したものだ。また、未成年者向けウェブサイトに医療、医薬品、健康食品、医療器械、化粧品、酒類、美容に加え、未成年者の心身に不利な影響を与えるオンラインゲームの広告掲載も禁止した。

オンラインゲームについては、中国国家新聞出版署が8月30日、「未成年者のオンラインゲーム依存を防止するための管理強化に関する通知」を発表し、未成年のゲーム時間の制限や、全てのゲームユーザーの実名登録・ログインの徹底といった管理を強化している(2021年9月13日記事参照)。

第11条では、広告主がインターネット広告の真実性、合法性に責任を負うとした。中国国内で事務所や子会社を持たない海外の広告主が、越境EC(電子商取引)プラットフォームなどを通じて広告を掲載する場合、海外の広告主は税関向けに申請書類・支払い・物流・在庫管理などの情報を提供し、広告主としての責任を負う中国内の代理企業と業務委託契約を交わす必要がある。

このほか、第9条では、ドラマや動画を見る際に表示される広告に対し、広告画面を閉じるボタンがない、一定の時間がたたないと閉じられない、複数回クリックしないと閉じられないなどの仕掛け行為を一切禁止するとしている。

パブリックコメントの募集期間は12月25日まで。提出先は市場監督管理総局。

○メールアドレス:ggsjd@samr.gov.cn外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

(メールのタイトルに、「互聯網広告管理弁法意見」と記載すること)

(龐婷婷)

(中国)

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