COP26でドラギ首相演説、気候変動対策資金への官民協力を呼び掛け

(イタリア)

ミラノ発

2021年11月15日

イタリアのマリオ・ドラギ首相は11月1日、英国で行われている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)における首脳級会合の開会式で演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。「予測されている世界的な気温上昇は、地球上の生命に甚大な影響を与える」とし、気候変動が及ぼす被害にあらためて警鐘を鳴らした。また、COP26の直前に行われ、イタリアが議長国を務めたG20サミット会合において、加盟国が気温上昇を1.5度以内に抑える努力維持に合意したことなどを評価した上で(2021年11月4日記事参照)、COP26ではG20以上のものを成し遂げる必要があると述べた。なお、今回のCOP26において、イタリアは議長国である英国のパートナー国という位置付けで参画している。

また、同日の記者会見でドラギ首相は、気候変動に対する国際的な交渉の難しさは、各国が置かれている状況が、経済規模、温室効果ガスの排出量、気候変動に対する脆弱(ぜいじゃく)性などの観点で極めて多様で、そもそもの出発点が異なるところにある旨を指摘。今後の打開策の1つとして、民間セクターの資金を呼び込むことの重要性を強調した。加えて、その資金の流動性を確保するため、公共セクターが支援を行い、リスクを共に負う必要があるとし、特に世界銀行などの国際開発金融機関が行動を起こすべきだと言及した。

ここまでの会期中、イタリアは既に複数のイニシアチブに参加している。11月4日には、石炭火力発電からの脱却に関する共同声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますに賛同(2021年11月5日記事参照)。また、イタリアや米国含む25カ国と公的金融機関は同日、2022年末までに化石燃料エネルギー部門への国際的な公的支援を停止し、クリーンエネルギーへの移行支援を優先する声明にも名を連ねている。なおイタリアは、2020年1月に発表したエネルギー戦略「エネルギーと気候に関する国家統合計画」において、2025年までに石炭火力発電所を段階的に廃止する目標を既に明記している(2021年5月17日付地域・分析レポート参照)。

そのほか、イタリアがリーダーシップを取った事例として、2021年9月末にミラノで行われた若者による環境会議「ユースフォークライメイト(Youth4Climate)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」に関し、ロベルト・チンゴラーニ環境移行相は11月2日、イタリアとして約400万ユーロを計上し、同会議を毎年開催するイベントとして支援していくことを、COP26の場で発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

(山崎杏奈)

(イタリア)

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