「バイブラント・グジャラート2022」(VG2022)の全容が明らかに

(インド)

アーメダバード発

2021年11月16日

インド・グジャラート州政府は10月末に、インド最大の投資誘致イベント「バイブラント・グジャラート2022」(VG2022)を2022年1月10~12日の日程で開催すると発表したが(2021年10月25日記事参照)、11月9日には公式ウェブページ外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますが立ち上がり、開催の全容が明らかになってきた。当初の報道ではオンラインと対面のハイブリッド開催となる見込みだったが、州政府は対面を主体とした開催を追求するもようだ。

同ウェブページでは、ナレンドラ・モディ首相が「インドで最も進歩的な州の1つであるグジャラートは、経済発展と国造りの最前線に立ってきた。この精神はバイブラント・グジャラート・サミットに組み込まれている」とのメッセージを発している。また「自立したグジャラートから自立したインドへ」とのスローガンを掲げ、新型コロナウイルス禍からのインド経済の復活を世界に発信するナショナルイベントとして成功させたいというモディ首相の意向が垣間見られる。

10回目を迎える今回の重要テーマは「再生可能エネルギー」「EV(電気自動車)を含む自動車」「航空・宇宙、防衛」「医薬品」「化学・石油化学製品」「農業・食品加工」などの各分野。主なプログラムは、(1)会期前のプレイベント、(2)会期中のサミット(3日間)、(3)見本市の3要素で構成している。

プレイベントは会期直前の2021年12月に9つのイベントが予定されており、エンジニアリング、テキスタイル、宝飾品、アグリフードなどの各見本市、学術シンポジウムなどに加え、特にグジャラート州が重要視している「ドレラ特別経済地区」「GIFTシティー」(2021年4月1日付地域・分析レポート記事参照)、「イノベーションスタートアップ」に関するセミナーも開催される予定。

会期初日には恒例により、モディ首相が「サミット」で開会式を行う予定だ。それに引き続き、「独立75周年の記念行事」「Speed & Powerマスタープラン」〔インドの次の25年を目指した1,000億ルピー(約1,500億円、1ルピー=約1.5円)規模のインフラ整備計画〕や「生産連動型優遇策(PLI)」などのセッションが組まれている。その他、会場内の各所で国別セミナー、州別セミナー、B2BやB2Gの機会が設定されることになる。

3日間の会期を通してヘリパット見本市会場では「国際トレードショー」も開催される。今回はグリーンモビリティー、クリーンエネルギー、自然農業、持続可能なインフラ、気候変動対策に向けた集団行動、ブルーエコノミー、TECHADE-イノベーションとテクノロジー、メーク・イン・グジャラートなどが重要テーマだ。見本市会場にはパートナー国・州別のパビリオン、テーマ別、産業別のブースなどが設置される予定で、参加者にとっては従来方式の大型見本市となる見込み。

新型コロナウイルス感染対策については、訪問者の入場要件として、「VG2022」参加国または世界保健機関(WHO)によって承認された新型コロナワクチンについて、少なくとも1回の接種証明を提示することが求められる。ワクチン未接種者の場合は、過去72時間以内に実施したPCRテスト陰性証明書を提示する必要がある。会場での対策として、マスク着用の義務化、2メートルのソーシャルディスタンス、手指消毒ステーションの設置などを行うとされている。

(古川毅彦)

(インド)

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