ペルー議会、任命が遅れていた中央準備銀行の理事3人を賛成多数で選出

(ペルー)

リマ発

2021年11月22日

ペルー議会は11月18日の本会議で、議会に任命権がある(注)中央準備銀行(BCR)の理事3人の選出案を、賛成76票、反対37票、棄権0票で承認した。反対票の多くを投じたのは、与党ペルーリブレ(ペルー自由:PL)党とフントス・ポル・エル・ペルー(ペルーとともに:JPP)党のいずれも左派グループで、その他の多くは賛成に回り、承認に必要な過半数の66票を上回った。選出された理事の任期は、政権側選出4人も含めて5年となる(2021年10月13日記事参照)。今回任命された新理事の3人は以下のとおり。

  1. ディエゴ・マセーラ・ポリ氏〔エコノミスト、2016年からペルー経済研究所(IPE)事務局長を務める〕
  2. イネス・チョイ・チョング氏(エコノミスト、元BCR業務局長)
  3. カルロス・オリーバ・ネイラ氏〔エコノミスト、元財務省財務担当副大臣、元経済財政相(2018~2019年)〕。

理事候補者の選出および推薦は、10月28日に議会承認を受けた各党派の代表メンバー13人によって構成された特別委員会が選出し、最終的に今回選出された3人の推薦を行った。

マリア・デル・カルメン・アルバ・プリエト議長は、3人のBCR理事承認について「国の経済的安定と投資家からの信頼を得るためにも、議会は今回の任命を優先事項としてきた。3人の理事の選出は国にとってポジティブなメッセージで、フリオ・ベラルデ総裁の下で経歴に恥じない仕事をするだろう」と歓迎のコメントを発表した。

(注)ペルー憲法第86条は、BCR理事会7人(総裁を含む)のうち総裁を含む4人は政権側、残り3人は議会に任命権を付与している。

(設楽隆裕)

(ペルー)

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